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村田覚悟 被弾しても前へ行くしかねえ!王座奪回へ決意

[ 2019年7月4日 05:30 ]

WBA世界ミドル級タイトルマッチ   王者ロブ・ブラント(米国)《12回戦》同級4位・村田諒太 ( 2019年7月12日    エディオンアリーナ大阪 )

2Rのスパーリングを行った村田諒太
Photo By スポニチ

 前WBA世界ミドル級王者・村田諒太が3日、都内で公開練習に臨み、現王者ロブ・ブラントとの再戦に向け、初めてスパーリングを報道陣に披露した。スーパーミドル級で13戦無敗のアイザイア・スティーン(米国)を相手に2ラウンド。意識的に被弾覚悟で打ち合うなど王座奪回への強い決意を示した。

 試合のテーマを問われた村田が表情を引き締め、語気を強めた。

 「勝つだけ。今回に限れば勝ちたい、リベンジしたい、その気持ちだけ。悔しい思いをしたので、ぶん殴って倒してやりたい」

 強い決意はスパーリングにも表れた。長身でリーチも長く、体重が10キロ以上重いスティーンをジャブとフットワークを駆使してロープ際に追い詰める。さらに接近して被弾覚悟の激しい打ち合い。村田は「無理して前に出るシーンは意識してつくってます。試合でも“行くしかねえ”って場面があると思うので、そういうシーンを想定してやっている」と意図を説明した。

 判定負けした昨年10月の試合の映像を見直すと、「ダメな自分がそこにあった」。その反省からガードを固めて前に出るスタイルを変えて手数を増やし、コンビネーションを重視。さらに「スロースタートで相手に流れを持っていかれるのは良くない」と意識も改めた。試行錯誤を繰り返しながらも「迷いなく練習できている」と言い切る。帝拳ジムの浜田剛史代表は「今回は調子のいい期間が長い。疲れから動きの悪い時があっても、次のスパーでは完全にクリアしていた。それは今までなかったこと」と強調し、「技術面、精神面ともに、最高の状態」と太鼓判を押した。

 ここまで約130ラウンドのスパーを消化。5日で実戦練習を打ち上げ、本格的な減量と最終調整に入る。村田は「前回みたいにはならない。判定だろうが、KOだろうが、自分で流れをつくり、流れの中で倒せたら」とKO勝利を誓った。 

 ▽村田VSブラントVTR 村田はハンドスピードと手数の多さで勝負するブラントに0―3判定負けで2度目の防衛に失敗した。多彩なパンチと連打で前進を止められ、右ストレートは読み切られて再三カウンターを被弾。5回に右を効かせたのが唯一の見せ場で、終盤は疲労から動きが鈍ってダウン寸前まで追い込まれた。採点はジャッジ2人が10点差、1人が8点差の完敗だった。

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2019年7月4日のニュース