尾川、前日計量一発パス 1年2カ月ぶり復帰戦「妻や子どもに世界ベルト見せたい」
ボクシングの前日本スーパーフェザー級王者・尾川堅一(31=帝拳)が2日、約1年2カ月ぶりの復帰戦に臨む。東京・後楽園ホールでフィリピン・ライト級王者ロルダン・アルデア(24)と59.8キロ契約10回戦を行う。1日は前日計量が行われ、尾川はリミットの59.8キロ、アルデアは300グラムアンダーの59.5キロで、ともに一発でパスした。
尾川は17年12月に米国で行われたIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦で判定勝ちしたが、試合4日前に採取された尿サンプルが禁止薬物に陽性反応を示したことから昨年4月、米ネバタ州コミッションは試合を無効とし、尾川に6カ月間の出場停止処分を下した。これを受け、日本ボクシングコミッション(JBC)も1年間のライセンス停止処分とした。
尾川は「一度は心が折れましたね。人生をかけてアメリカに行って…それを否定されてしまったので。4月〜5月は一番つらかった。7、8割は(ボクシングを)やめようと思っていた」と振り返る。だが、家族や関係者、ファンの支えもあって現役続行を決断。「妻や子どもに世界ベルトを見せたい。支えてくれた人のためにも世界チャンピオンになって恩返ししたい」と意気込んだ。
応援してくれる人がいる反面、非難する人がいることは覚悟の上だ。「この一年で自分がどれだけ成長できたか、それを見て、感じてもらえたら」と尾川。思いの全てを復帰戦のリングで爆発させる。
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