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村田諒太 現役続行を正式表明「形としてみなさんに届けたいという気持ちが一番」

[ 2017年6月8日 15:02 ]

現役続行を正式胃表明した村田諒太
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBA世界ミドル級王座決定戦(5月20日)で判定負けした2012年ロンドン五輪同級金メダリストの村田諒太(31=帝拳)が8日、現役続行を正式表明した。東京都新宿区の帝拳ジムで会見を開き、「凄くいい経験ができたが、ただ1つ残念なことはベルトを獲れなかったこと。そのベルトを獲るために尽力したい」と世界王者を目指すことを改めて宣言した。

 アッサン・エンダム(33=フランス)との一戦は4回にダウンを奪い、押し気味に試合を進めながら1―2の不可解な判定負け。国内外で判定に批判の声が挙がり、WBAのメンドサ会長が判定は誤りとして再戦を命じたが、村田はこの日も「判定、評価は自分の仕事じゃない」との態度を貫いた。その上で「相手が自分(村田)のパンチが危ないと距離を詰めてクリンチしてきた時に、ショートパンチで対応しないといけなかった」「5、6、9ラウンドと相手が効いていて、KOを狙えるところで狙えなかった。技術の問題もあるが、ガムシャラでも打っていこう、スタミナを使っても、というのがなかった。相手は倒れても立ってくるんだという心のブレーキがあったと思う」と試合の反省点を口にした。

 既にロードワークは通常どおり行っており、ジムワークも今月から軽く開始。この日は初めてミット打ちを2ラウンド行い、大型のドラムミットも1ラウンド叩いた。今後について帝拳ジムの浜田剛史代表は「白紙」としており、世界戦実現への周囲の苦労を知る村田も「誰とやりたいとか簡単に言っていいものじゃない」と希望を口にしなかった。それでも「失ったものはないけど、ベルトを得ることはできなかった。形がなければ示すものがない。形としてみなさんに届けたいという気持ちが一番」と周囲やファンへ恩返ししたい気持ちを強調。「子供の頃に“ラスベガスでビッグマッチ”と書いていた夢が小さくなっていたと思う。負けないこととか、現実的なものばかり見ている自分がいた。世界的な評価も得られたし、夢だったものに少しでも近づいたのかな。改めてそこを目指したい」と確かな自信をつかんでいることを明かした。

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2017年6月8日のニュース