佐藤　５月タイで防衛戦、鬼門の地「史上初に挑めるのは楽しみ」

ベルトを誕生予定の第３子に見立ててあやす佐藤

　協栄ジムはＷＢＣ世界スーパーフライ級王者の佐藤洋太（２８＝協栄）が同級８位のシーサケット・ソールンビサイ（２６＝タイ）と、５月３日にタイで３度目の防衛戦を行うと発表した。

　日本人にとってタイでの世界戦は過去１７戦０勝１６敗１分けの鬼門。地元に圧倒的有利な判定に加え、計量の不正、移動や睡眠時の嫌がらせ工作などでタイトル保持を拒まれてきた歴史がある。資金不足でシーサケット陣営の持つオプション（興行権）を買い取ることができず、厳しい戦いを強いられることになったが、都内で会見した佐藤は「勝てば日本人では史上初となる。それに挑めるのは凄く楽しみ。人生のネタが増える」と前向きに語った。

　日本人のタイでの防衛戦はバンコクで行われた６４年１月の海老原博幸（協栄）以来。ジムの大先輩はベルトを失っており、そのリベンジの期待がかかる。王者にとっては、浩子夫人（２８）が現在、第３子を妊娠中で、出産予定日は５月９日。過去２人は予定日の約１週間前に誕生しているが今回も試合日前後になる可能性があり「つまらない試合内容でいい。勝って帰って子供に会いたい」。家族のためにも負けるわけにはいかない。