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大毅、胸囲7センチ減…パワー捨て禁断の筋肉減量

[ 2010年12月21日 06:00 ]

予備検診を受ける亀田大毅

 大毅が究極の減量でフライ級ラストマッチに臨む。26日にさいたまスーパーアリーナで行われるWBA世界フライ級タイトルマッチの予備検診が20日に都内で行われ、2度目の防衛戦に臨む亀田大毅(21=亀田)は胸囲が7センチ減の83センチとなった。測定時の偽装でかく乱を狙ったと明かしたが、上体の筋肉量が落ちたことは確実。脂肪、水分だけでなく筋肉も落とす究極の減量で厳しい減量苦を乗り越える。

 佐藤順コミッションドクターが読み上げた数値にどよめきが起こった。「胸囲、83センチ」。9月の初防衛戦の際は90センチ。17日の公開練習で「これ以上、無理」と減量苦を公言し、今回がフライ級ラストマッチと宣言した大毅の肉体の変化が、数字で明らかになった。
 あと5キロという減量は「これからが勝負」と話すが、表情は意外に明るい。佐藤医師は、測定時に息を吐いて力を抜き、数値が減るようにしていたと明かす。大毅も「記事が大きくなるやろ」と自ら暴露したが、筋肉量が減ったのは事実だ。
 佐藤医師は測定時の偽装の誤差は「せいぜい5センチ」と言う。大毅は「本当は92センチ」と言うが実際は最大で88センチで、少なくとも2センチ分の筋肉が落ちたことになる。「2月から筋トレはしていない」とあって、大胸筋やパンチ力に直結する広背筋が落ちたのは確実だ。
 2週間前から水分を絶ち、食事は1日1回。絶食の日もあり、ウエストは60センチを切ったという。それでもだめなら、脂肪より重い筋肉を落とすしかない。持ち味の上体の強さやパンチ力と引きかえに、究極の減量をしていることになる。
 「距離を保って自分のボクシングをする。フライ級最後はKOせないかん」。ファイタースタイルを捨て、スピードとタイミング勝負のスタイルを目指すのか。減量苦が事実なら、大毅は禁断の筋肉減量という悲壮な決意でリングに上がることになる。

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2010年12月21日のニュース