【柔道】世界選手権代表選考を巡り議論紛糾 男子2枠目選出をめぐり異例の85分間審議

[ 2024年4月8日 21:28 ]

柔道世界選手権の代表を発表する男子日本代表の鈴木桂治監督(右)。左は金野潤強化委員長
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 全日本柔道連盟は8日、オンラインで強化委員会を開き、5月19~24日の世界選手権(アラブ首長国連邦・アブダビ)代表男女計18人を選出した。男子60キロ級では今夏のパリ五輪代表に内定している永山竜樹(27=SBC湘南美容クリニック)を選出したものの、2枠目として首脳陣が推薦した中村太樹(21=国士舘大)をめぐり、議論が紛糾。男子の審議だけで85分間に及ぶ、異例の事態となった。

 世界選手権は各国に男女各最大9人の出場枠が与えられており、同一階級に複数選手の出場が可能。本人が希望し実力、実績ともに申し分ない永山に加え、22年の世界ジュニア王者で、23年選抜体重別選手権優勝、グランドスラム(GS)東京大会3位、今年2月のGSパリ大会3位などの実績があり、21歳と若い中村を2枠目として選出する案が提出された。

 しかしこの案をめぐり、出席の強化委員から反対意見が出た。永山にとっては心身ともに負荷の大きな日本人対決が実現する可能性があり、中村自身も直近のシニアの国際大会では優勝がなく、他階級の次点候補選手との比較でも実績面で劣ることから、複数の委員が反対意見を述べた。最終的に多数決の結果、賛成14、反対10で中村の代表入りは決まったものの、選考基準や選考方法について、今後に課題を残すことになった。

 強化委員会後、東京都内で会見に臨んだ金野潤強化委員長は、「それぞれの委員に“強化感”がある。様々な意見を言えることは、いいこと。しっかり議論すれば、長い時間になる」と説明した。

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