働くママ“シンクロ99歳の挑戦”「一緒に夢を見よう！」小谷実可子さんと藤丸真世さんAS競技復帰へ

25日放送のTBS「バース・デイ」は競技復帰を目指す小谷実可子さん（左）と藤丸真世さんに密着した（C）TBS
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　25日放送のTBS「バース・デイ」（土曜後5・00）は1988年のソウル五輪シンクロナイズドスイミング（現アーティスティックスイミング）で銅メダルを獲得した小谷実可子さん（56）と同競技で2004年のアテネ五輪・銀メダリストの藤丸真世さん（43）の競技復帰を目指して奮闘する姿に密着した。

　引退から15年ぶりの競技復帰を目指す藤丸さんは、04年アテネ五輪にチームのメンバーとして出場し銀メダル獲得に貢献。現在は夫婦共働きで中学2年と小学6年の2人の子供を育てている働くママ。日中は会社員として働き、仕事終わりに夕食の準備の合間に「以前はドラマとか見てたけど」競技の動画を確認する場面も。

　デュエットを組むのが13歳上の小谷さん。小谷さんは88年のソウル五輪に21歳で出場し、ソロとデュエットの2種目で銅メダルを獲得。引退後はJOCの理事として活動するなど9つの競技団体の役職を兼任。また、スポーツキャスター、主催するクラブチームの指導者としても活動。さらに大学生と高校生の2人の子供を育てる母親の顔も持つ。「母親というハットの上に他の役割のハットをかぶっている」。分刻みのスケジュールで進む多忙な生活の中で30年ぶりの競技の表舞台へ練習を重ねていた。

　8月に開催される「世界マスターズ水泳」で復帰を目指す2人は、家庭と仕事を抱えての競技復帰のため、練習に割ける時間と場所が限られていた。家族の協力を得ながらも2人が一緒に練習できるのは多くても週に1度の週末の夜だけ。藤丸さんも「陸が8（割）で水が2（割）」と個別で練習をつつ、2人で練習する際に完成しているパートの振り付けを確認し合った。

　イベントで共演したことをきっかけに「挑戦したいって気持ちが沸いてきて」藤丸さんから誘い、小谷さんは「共に目標に迎えるのは幸せなこと。一緒に夢を見よう！」と返信。藤丸さんは挑戦を始めてよかったかスタッフに聞かれ「組めない人と組めているので」と世代が違う憧れの先輩との挑戦に「よかったです」と断言していた。

　新たな問題も出てきた。それは採点基準の変化だ。小谷さんが現役だった当時は1つ1つの動きをしっかり見せ、審査員にアピールするのが主流だったが、現在は早いテンポで多くの技を見せなければ高い得点は狙えない。藤丸さんは「年齢なりの演技、私たちにしかできない記憶に残る演技を」と話すが…。記録を残せる「勝てる演技」に徹するか、記憶に残せる「魅せる演技」に切り替えるか。藤丸さんが選択した演技はーー。ここから半年かけて演技のレベルと精度をさらに上げて8月の本番へと臨む。