小平奈緒 午後0時5分開始の500Mが最終レース 南アルプスで足腰鍛え、毒キノコも判別

[ 2022年10月22日 11:10 ]

スピードスケート全日本距離別選手権第2日 ( 2022年10月22日    長野市エムウェーブ )

調整する小平奈緒
Photo By 共同

 18年平昌五輪金メダリストの小平奈緒(36=相沢病院)が午後0時5分に競技が始まる女子500メートルで現役最後のレースを迎える。8年連続13回目の優勝を目指して、12組中11組のアウトスタートで登場。最終組では北京五輪のこの種目で銀メダルを獲得した高木美帆(28=日体大職)も滑る。注目のラストレースを前に小平のキャリアを振り返った。

 ☆生まれ 1986年(昭61)5月26日、長野県茅野市生まれの35歳。3人姉妹の末っ子。姉の影響で3歳でスケートを始める。身長1メートル65、体重60キロ。A型。

 ☆高校 伊那西高時代は宮田スケートクラブに所属。自転車で天竜川の堤防を全力で上り、河原、竹やぶ、農道をダッシュして鍛えた。練習ノートをつける習慣が身につく。

 ☆信州大 高校卒業時に富士急などの誘い断り、競争率6倍の受験を突破して信州大教育学部へ進学。清水宏保を育てた結城コーチに師事した。在学中に教員免許を取得。現在もナショナルチームに所属せず、結城コーチのもとで滑りを磨く。

 ☆留学 14年ソチ五輪後から2年間、オランダに留学。牛舎を改造した小屋の屋根裏で生活し、フォーム改良に取り組んだ。重心を下げつつ肩はつり上げる滑りは「怒った猫」をイメージ。
 ☆五輪 10年バンクーバー、14年ソチ、18年平昌、22年北京と4大会連続で出場。10年バンクバーの女子団体追い抜き銀、18年平昌の女子500メートル金、女子1000メートル銀の通算3個のメダルを獲得した。

 ☆憧れ 98年長野五輪の女子500メートルで銅メダルを獲得した岡崎朋美に憧れ、ビデオで滑りを研究。何度も見過ぎてテープがすり切れた。目標はトリノ五輪で5個のメダルを獲得したシンディ・クラッセン(カナダ)。

 ☆山登り 幼い頃から父に連れられて山に登り、南アルプスで足腰を鍛えた。山菜探しが得意で、毒キノコを判別できる。
 ☆古武術 古武術を習い、重心を歯に乗せないと転ぶ一本歯のゲタでバランス感覚を養う。スタートで肘を下げ、体を沈める独特の体勢は古武術の動きを応用し、自ら考案。

 ☆座右の銘 「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」(ガンジー)

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