貴景勝 琴ノ若止めた!大関キラーに先輩の意地“2場所連続総なめ”阻止

[ 2022年7月13日 05:11 ]

大相撲名古屋場所3日目 ( 2022年7月12日    愛知・ドルフィンズアリーナ )

琴ノ若を倒した貴景勝(撮影・亀井 直樹)
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 大関・貴景勝が琴ノ若を押し出して、2連勝。琴ノ若の2場所連続の大関総なめを阻止した。カド番の2大関はともに連敗。御嶽海は小結・阿炎の押しに屈して連敗を喫し、黒星が先行。正代は霧馬山に送り出され、元気なく3連敗となった。全勝は平幕の逸ノ城、玉鷲、碧山、錦木、一山本の5人となった。

 二本差されかけた貴景勝は、ふりほどいて空間をつくると一発右から強烈な張り手を見舞った。体勢が崩れた琴ノ若を押し出すと最後はダメ押し気味に左で一突き。荒々しい内容で大関の強さと先輩の威厳を見せつけた。

 埼玉栄高の1学年後輩である琴ノ若は“因縁”の相手でもあった。春場所では勝ってカド番脱出を決めたものの、立ち合い張られたことに怒りをあらわにした。夏場所では押し切れず逆に押し返されて完敗。その意識については「別に、今日は今日で一生懸命いくだけでした」と意に介さず。いつも通りを強調していたが、意地を見せる結果になった。

 負ければ琴ノ若に2場所連続で大関総なめを許すところだった。先場所はなんとか千秋楽で勝ち越して、皆勤大関全員負け越しという史上初の不名誉記録だけは逃れた。場所前には「うまくいかないこともある。出るからには結果を求められるから難しいところ」とカド番の正代と御嶽海を思いやる発言もあった。今場所も序盤から2人が苦しむ中、大関として負けられない気持ちもあったはずだ。

 6月の出稽古期間は関脇・大栄翔らがいる追手風部屋に5日間出向き、「自分を磨いていく感じで」といろいろなタイプの関取を相手に連日の猛稽古で鍛えてきた。ここ3場所は優勝争いに絡むことができず、今場所に懸ける思いは強くある。普段から多くを語ることはないが「また明日も頑張ります」と短い言葉に力を込めた。

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2022年7月13日のニュース