トレーニング施設「ラグプラスノース」古田仁マネジャー、道内初 低酸素ルームで高地への対応アシスト

[ 2022年3月12日 05:30 ]

ラグプラスノースにある低酸素ルーム(ラグプラスノース提供)
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 【支える人(7)】“標高2500メートルの山”が、北海道札幌市内にある。トレーニング施設「ラグプラスノース(RAGU+N)」は、パラノルディックスキー距離の岩本啓吾(26=土屋ホーム)が行う低酸素トレーニングをサポートしてきた。

 今回、パラノルディックスキーの舞台は張家口にある国家バイアスロンセンターで、標高は最高1600メートル。パラスキー会場としてはかなりの高地だ。これまで2度のパラリンピックを経験してきた岩本も、「それに合わせて練習しないといけない」と高地への対応が課題だった。

 北海道在住で、練習のために長野県などの高地へ向かうことは簡単ではない。そこで利用したのが、ラグプラスノースだった。19年4月の設立当初から、道内初の低酸素ルームを設置。北京パラの会場よりも標高の高い2500メートル級の山と同程度の環境が再現されている。

 また、北海道在住のオリンピアンとパラリンピアンは無料で利用可能だ。同施設の古田仁マネジャー(54)は「北海道から、スポーツをパラリンピアンとともに盛り上げたい。応援したいというのが大きな目的」と熱い思いを語る。

 岩本は低酸素ルームでは有酸素トレーニングなどで汗を流す。道内唯一の施設に「本州へはなかなか行けないので、使いやすい」と感謝する。今大会は、ここまで2種目に出場し入賞なし。個人としては最終種目となる、きょう12日のフリー12・5キロで、“標高2500メートル”でのトレーニングの成果を発揮してみせる。

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