1000メートルも10位…小平奈緒 涙こらえて告白「年が明けてから、絶望的な状況に陥ってしまって」

[ 2022年2月17日 19:08 ]

北京五輪第14日 スピードスケート女子1000メートル ( 2022年2月17日    国家スピードスケート館 )

<北京五輪 スピードスケート女子1000メートル決勝>滑走する小平奈緒(撮影・小海途 良幹)
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 スピードスケートの小平奈緒(35=相沢病院)が、17日の女子1000メートルでメダルを獲得できなかった。第14組で登場した小平は1分15秒65で、走り終わった時点で暫定8位。最後は同タイムで並んだ選手らとの写真判定の末、10位となった。

 同種目では18年平昌五輪で銀メダルを獲得したが、2大会連続の表彰台は失敗。17位に終わった13日の女子500メートルの借りも返せなかった。

 レース後に小平は「500メートルのような大きなミスはなかったが、本当に、ちょっと…年が明けてから、一度、絶望的な状況に陥ってしまって、この大会に間に合うか心配だったが、少しでも希望を見ることができたので、最後、成し遂げることはできなかったが、しっかりと自分なりにやり遂げることはできたかなと思っています」と感想を口にした。途中、言葉に詰まりながら、涙をこらえるような一幕もあった。

 レース前の緊張感については「きょうは楽しんでスケートをすることが多くの皆さんの心に響く滑りだと思った。自分自身も心から楽しもうと思った」と説明。感じたという「絶望感」については、「痛みとか、やるせなさとか、じわじわと体からにじみ出てくることも、しっかりとその都度飲み込んで、自分なりに乗り越えてこられた。前に進むために、多くの皆さんに支えてもらえたので、感謝の気持ちを持って滑ることができた」と、最後まで気丈に話した。

 向かうところ敵なしだった4年前と違い、今回は苦しみぬいた。昨季は股関節の違和感から不振に陥った。国内で5年ぶりに敗戦を経験するなど、限界説までささやかれた。だが、体の土台づくりから見直して復調し、今季ワールドカップ(W杯)では500メートルで6度、1000メートルで3度表彰台に上がるまでに復調。自信も戻っていただけに、不本意な幕切れとなった。

 ◇小平 奈緒(こだいら・なお)3度目の五輪だった18年平昌大会500メートル金、1000メートル銀メダル。団体追い抜きで10年バンクーバー大会銀メダル。500メートルの日本記録保持者。信州大出、相沢病院。35歳。長野県出身。

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