データで見る八村の第29戦 隠れた部分にあった自己新記録 エリート新人の仲間入り

[ 2020年2月12日 12:38 ]

ブルズ戦で奮闘したウィザーズの八村(AP)
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 ウィザーズの八村塁(22)がブルズ戦で20得点を稼いで勝利に貢献。12試合途絶えていたブロックショットも2つ記録し、後半には2つのスティールもマークして流れを引き寄せた。復帰4戦目でチームは2勝2敗。しかしこの日の試合は、彼がNBAにデビューして最も“高品質”のプレーを見せた一戦となった。

 個人スタッツの右端には「+/-」という項目があり、その選手が出場した時間帯でのチームの得失点差を示している。ブルズ戦での八村はプラス20点。これは昨年11月20日のスパーズ戦で記録していたプラス13点(得点は15)を超える自己新記録で、実に9試合ぶり(今季8回目)にマイナスをプラスに書き換えた。

 昨年6月のドラフトで八村より先に指名されている上位8選手はすでに全員が+20点以上をクリア。最も高い数値を残しているのは全体2番目に指名されたジャー・モラント(グリズリーズ)で、1月29日のニックス戦では28分というさほど長いプレータイムではなかったにもかかわらず+42点(18得点、10アシスト)という驚異的な「貢献度」を見せた。

 モラント以外の上位指名8人の最高成績はトップ指名のザイオン・ウィアムソン(ペリカンズ)が+25点で、3番目指名のR・J・バレット(ニックス)が+20点、以下ディアンドレ・ハンター(ホークス)が+28点、ダリアス・ガーランド(キャバリアーズ)が+26点、ジャレット・カルバー(ティンバーウルブス)が+33点、コービー・ホワイト(ブルズ)が+27点、ジャクソン・ヘイズ(ペリカンズ)が+20点と続いている。

 そしてこの日、八村がこの「壁」を初めて突破。今季の平均得点(14・07)は新人の中で2位、リバウンド(6・0)は1位、フィールドゴール(FG)成功率(48・85%)は5位にランクされているとは言え、ひとケタ指名の最後の選手として「プラス20点クラブ」に名を連ねた。

 もっともゴンザガ大のチームメートで、ドラフトでは21番目に指名されたブランドン・クラーク(グリズリーズ)はすでに+30点と、+27点を記録済み。ポジションもお互いフォワードだけに、コーチ陣が重要視するこの隠れた部分でのさらなる飛躍を期待したいところだ。(高柳 昌弥)

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