眉間に痛々しい傷くっきりも…桃田 マレーシアから帰国 空港から検査入院直行

[ 2020年1月16日 05:30 ]

マレーシアで交通事故に遭った桃田は痛々しい姿で成田空港に帰国(撮影・西川祐介)
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 マレーシア・クアラルンプール近郊で起きた交通事故で負傷したバドミントン男子世界ランキング1位の桃田賢斗(25=NTT東日本)らが15日、成田空港に帰国した。縫合手術を行った眉間などに痛々しい傷が残るが、自らの足でしっかり歩いての帰国となった。到着後は都内の病院に検査入院。きょう16日も引き続き精密検査を行う。

 衝撃的な死傷事故から2日。マレーシア航空機で帰国した桃田は午後5時57分に成田空港の到着ゲートに姿を現した。黒のキャップをかぶり、薄い青色のサングラスとマスクを着用。唇のケガは隠れていたが、眉間には約5センチの縫合手術の痕がくっきりと残っていた。マスクでは隠しきれない顎部(がくぶ)にも裂傷が見えた。全身麻酔での右脛部(けいぶ)の手術を行った平山コーチは車いす姿、右前腕部を骨折した森本トレーナーは患部を固定。事故の凄惨(せいさん)さを物語っていた。

 報道陣は約150人、居合わせた空港利用客が350人。テレビカメラが30台ほど設置され、空港は騒然としていた。それでも、桃田は周囲に会釈するなど、落ち着いた表情で歩いた。日本バドミントン協会の銭谷専務理事が迎えに駆けつけ、右手で握手。取材対応はなく、報道陣からの問い掛けにも応じなかった。関係者に付き添われながら通用口に消え、用意された車で空港を後にした。
 所属のNTT東日本によると、帰国後は直接、都内の病院に検査入院し、きょう16日も引き続き精密検査を行う。NTT東日本の須賀監督は「本当に無事でよかった。温かく見守っていただければと思います」と神妙な表情で語った。今後は負傷の状態やメンタル面を見定めながら、練習再開の時期を探る。

 桃田は世界選手権連覇を果たし、既に東京五輪出場を確実にしている。金メダルに最も近い世界1位は今月5日未明に「去年は一年間、いい成績を残すことができた。それは全て忘れて一からやりたい」と話したばかり。今後は厳しい現実と向き合いながら、3月中旬の全英オープン(バーミンガム)でのカムバックを目指すことになる。

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