明大、令和初代王者へ11日“新国立決戦” 早大撃破の合言葉は「中野を止めろ」

[ 2020年1月10日 05:30 ]

ラグビー全国大学選手権決勝   明大ー早大 ( 2020年1月11日    国立 )

タックルする明大・箸本(左)と山崎(撮影・吉田 剛)
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 合言葉は「中野を止めろ」だ!11日に行われるラグビー全国大学選手権決勝で、2大会連続14度目の優勝を目指す明大が9日、東京都杉並区の自校グラウンドで練習。FWとバックスのキーマン、ロック箸本龍雅とSO山沢京平(ともに3年)は、36―7で圧勝した昨年12月1日の早明戦で不在だった早大CTB中野将伍(4年)の徹底マークを宣言。記念すべき“新国立初勝利”を目指す。同日、両校は登録メンバー23人を発表した。

 シーズン2度目の伝統の一戦へ、明大のターゲットは明確だった。40日前の試合は不在だった中野封じが、2年連続大学日本一への鍵となる。箸本が「チームの起点」と警戒すれば、山沢も「抑えてペースを乱したい、一番のキーマン」と指名。対策も十二分に施して、大一番に臨む。

 中野は右ふくらはぎ肉離れから約3カ月ぶりの公式戦復帰となった、2日の準決勝・天理大戦に先発。ボールを持ち防御ラインを崩すペネトレーター(突破役)としてトライを演出し、52―14の圧勝をけん引した。1メートル86、98キロはタレントぞろいの早大バックスでも屈指のサイズ。自身も屈強な体を誇る箸本も「(中野は)外国人選手だと思うようにする」とリスペクトした。

 対抗策の一つが、昨年のW杯で当時世界ランク2位のアイルランドを撃破した日本代表のキーワードだった「ダブル・コリジョン(衝突)」だ。1人は膝下への低いタックルで前進を止め、もう1人はボールに絡んでオフロードパスを封じる。山沢は「早くディフェンスラインをセットし、前に出ることが必要」と意識付けを強調した。

 前日には選手計25人で新装なった国立競技場を視察し、頂点への思いを新たにした。23大会ぶりの早明の決勝対決は5万人超の観客が予想されており、ピッチ上での声のコミュニケーションは困難を極める可能性もある。それでも山沢は「今までの経験がある。こういう時はこうしようとか、意思疎通はできる」と自信を示した。1シーズンをかけて醸成した“ONE TEAM”を、最高の舞台で発揮する。

 ▽今年度の早明戦VTR(19年12月1日 明大○36―7●早大)試合序盤は自陣にくぎ付けとなった明大だが、相手キックミスに乗じて得たスクラムでペナルティーを獲得し、箸本が先制トライ。1トライ返された後の前半30分には山沢のPGで勝ち越すと、後半は武井主将、安、山村が計4トライを奪い圧倒。明大は98年度以来、21季ぶりの対抗戦全勝優勝を果たした。

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