ジュニア男子・佐藤駿 憧れ“羽生ロード”仙台出身15歳いよいよ勝負の銀盤へ

[ 2019年12月5日 05:30 ]

5日開幕フィギュアGPファイナル

フリーでの4回転ルッツに期待がかかる佐藤駿(撮影・長久保豊)
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 フィギュアスケートグランプリ(GP)ファイナルは5日、イタリア・トリノで開幕する。同時開催のジュニアGPファイナル男子には2人の4回転ジャンパー、佐藤駿(15=埼玉栄高)と鍵山優真(16=星槎国際高横浜)が出場。大技4回転ルッツを投入する佐藤は、かつて同じリンクで汗を流した羽生結弦(24=ANA)も頂点に立った舞台で日本人4人目の優勝を目指す。4日は本番会場で公式練習が行われた。

 4回転ジャンパーの佐藤が、トップスケーターへの登竜門に挑む。4日の公式練習でルッツ、トーループの4回転ジャンプに成功。フリーでルッツ1本、トーループ2本の攻めの構成で臨む予定だ。「(ルッツを)跳んでいかないと。(3本)入れなきゃダメかなと思います」。日本人4人目となる頂点へ、準備は万全だ。

 憧れの背中を追う。仙台市出身の佐藤は、かつてアイスリンク仙台で汗を流していた。06年トリノ五輪金メダルの荒川静香さん、男子で14年ソチ、18年平昌五輪連覇の羽生を世に送り出した場所だ。羽生から助言を受け、充実した日々を過ごしていたが、11年東日本大震災の影響で拠点変更を余儀なくされた。

 4回転2種類を跳べるまでに成長した佐藤が目指すのは、09年ジュニアGPファイナルで頂点に立った羽生と同じ表彰台の頂上。くしくも、会場は荒川さんが金メダルを獲得した五輪会場パラベラだ。「会場が大きくて緊張したけど、いつも通りの練習ができた」。舞台は整った。

 幼稚園時代に羽生から渡されたペンダントを試合で着用。憧れ続けた先輩と同じリンクで再び滑る喜びもかみしめる。「練習も見て、うまいところを全部吸収したい」。22年北京五輪の星との呼び声高い逸材が、いよいよ勝負の銀盤に立つ。

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2019年12月5日のニュース