御嶽海「次につながる数字」 大関への「12勝」に意気込み

[ 2019年10月29日 05:30 ]

11・10初日 大相撲九州場所番付発表

大関昇格を狙う関脇・御嶽海は番付表を手に笑顔
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 日本相撲協会は28日、九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、秋場所で2度目の優勝を飾った関脇・御嶽海(26=出羽海部屋)が大関昇進への強い思いを語った。目標に掲げたのは、大関昇進の目安とされる3場所合計33勝に到達する12勝。土俵上で雄姿を見せ、台風19号で甚大な被害を受けた故郷の長野県を勇気づける。

 17場所連続で三役を張る御嶽海が“三役からの卒業”を狙う。福岡県新宮町の出羽海部屋での会見で「自分の相撲を取って10勝以上。先場所と同じ12番を取れるようにしたい」と意気込んだ。

 名古屋場所は関脇で9勝、秋場所は12勝3敗で並んだ貴景勝との関脇同士の優勝決定戦を制した。九州場所で12勝なら3場所合計33勝。協会審判部は大関獲りとは明言していないが「上がれなくても次につながる数字」と大関を見据えた。

 秋巡業では土俵での稽古が増えた分、「基礎運動が少なかった」という反省点もある。不安を払しょくして目標を達成するために「前に出ることを忘れないように」と攻めの姿勢を貫く。最近3場所は黒星発進だけに「序盤が大事」とスタートダッシュも意識した。

 故郷の長野県は台風19号により千曲川が氾濫し、甚大な被害を受けた。被災者のために、秋場所の殊勲賞の賞金200万円を支援に充て、500ミリリットルの飲料水2000本も送った。「早く元の生活に戻ってもらいたい」という思いから、12月には知人のリンゴ農園の泥などを除去する作業に出向く計画もある。

 物資だけでなく、土俵上での活躍が地元の人々のためになるということも理解している。「勝っている姿を見せて元気になってもらえれば」。大関獲りは、地元への何よりの恩返しになる。

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2019年10月29日のニュース