嘉風、引退 右膝回復せず苦渋の決断 年寄「中村」襲名16日会見

[ 2019年9月13日 05:30 ]

琴勇輝(右)を叩き込みで破る隠岐の海(撮影・久冨木 修) 
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 日本相撲協会は元関脇で西十両7枚目の嘉風(37=尾車部屋)の引退と、年寄「中村」の襲名を発表した。6月の大分・佐伯合宿で負傷した右膝が回復せず、全休した名古屋場所に続いて今場所も初日から休場していた。今後は部屋付きの親方として後進の指導に当たる。

 師匠の尾車親方(元大関・琴風)によると、リハビリのため三重県内で入院中の嘉風から11日に電話で引退の意向を伝えられた。九州場所で幕下転落が確実な状況の中、現役続行か引退かで悩んだが、復帰時期が不透明なことから決断。尾車親方は「土俵で散って、親方の前で引退の報告をしたかったと悔しがっていた」と明かした。16日に都内で会見を開く。

 関取最年長37歳の嘉風は、1メートル77と決して大きくはない体で激しい相撲を取り続けて土俵を沸かせたが、最後はケガに泣かされた。尾車親方は「自慢の力士だった。悔しい分、いい力士を育ててくれればいい。真っ向勝負の相撲を伝授してもらいたい」と第二の人生に期待した。

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2019年9月13日のニュース