MGC切符持つ中野円花がビックリ2位「なんでベストが出たのか分からない」

[ 2019年5月11日 05:00 ]

陸上・関西実業団選手権 ( 2019年5月10日    陸上・関西実業団選手権 )

女子1万メートルに優勝した安藤友香(中)、2位中野円花(左)、3位青木奈波
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 走った本人が一番驚いていた。女子1万メートルの中野円花(27=ノーリツ)が自己ベストを4秒92更新する32分50秒18で2位に入った。レースは、優勝した安藤が7000メートル手前で1人抜け出し、第2集団を5人で形成した。そこで粘って、最終盤で前に出た。

 「なんでベストが出たのか分からない」

 きょとんとした顔で試合を振り返った。ウオーミングアップでは体の動きが悪く、先輩の小崎まり(33=ノーリツ)から、愛のある“イジり”を受けた。

 「きょう、ヒドイでって。スタート前に(がっくりして)チーンってなりました」

 このレースに至るまで試行錯誤の連続。考え過ぎるタイプで、「走り方がつかめなくて、うまく走れなかった」と迷路に入り込んだ。

 突破口が見いだせないまま、スタートの時刻は迫っていた。新しく就任した里内正幸監督(42)のワンポイントアドバイスで、吹っ切れた。

 「どん底だから上がるしかないと言われて。開き直れたというか、とりあえず頑張ろうと思えた」

 9月15日の東京五輪代表選考レース「マラソン・グランド・チャンピオンシップ」の出場権を持つ。安藤と2人で、「MGCワンツー」を飾り、地力の高さを証明した。

 5月半ばから2週間、米国アルバカーキで「初めて」という高地合宿を行う。今回の自己ベストで弾みを付け、長距離合宿のメッカに向かう。 

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2019年5月11日のニュース