日大・内田前監督 起訴求めず書類送付 タックル見ていなかったか

[ 2019年2月5日 13:58 ]

 日本大アメリカンフットボール部の悪質反則問題で、試合映像を解析した結果、内田正人前監督(63)が反則行為のタックルを見ていなかったとみられることが5日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は、前監督と井上奨前コーチ(30)による明確な傷害の意図を持った指示を認定せず、起訴を求めない内容の捜査結果を同日、東京地検立川支部に書類送付した。

 タックルした宮川泰介選手(20)については傷害容疑で書類送検した。示談が成立するなどしており、不起訴となる見通し。

 警視庁は約200人の部員や関係者の証言、試合映像の解析結果を慎重に調べた。

 捜査関係者によると、映像解析の結果、内田前監督の視線はタックルではなく、行為の位置とは離れたボールの方向に向けられており、反則を見ていなかった可能性がある。井上前コーチに対し、何が起きたのか確認するような映像もあったという。

 タックル直後に指導者2人が交わしたと日大の第三者委員会が認定した「やりましたね」「おお」という会話は、捜査では確認されなかった。

 指導者からの「つぶせ」との言葉は「強いタックル」などの意味で普段から使われていることから、負傷行為を意図した指示とは言えず、アメフットにおける正当業務行為の範囲内と判断した。

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2019年2月5日のニュース