【玉ノ井親方 視点】ここが潮時だった稀勢 苦しんだ経験を後進に伝えて

[ 2019年1月17日 09:30 ]

横綱・稀勢の里引退

会見で涙する稀勢の里(撮影・村上 大輔)
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 稀勢の里はここが潮時だった。ケガに苦しんで、思うような相撲を取れなくなったのだから仕方がない。少しでも早くファンの期待に応えようと、できる限りのことをしてきたと思うが、横綱の責任を果たせる状態までは残念ながら戻し切れなかった。やはりケガの代償は大きかった。休場を続け相撲勘を鈍らせてしまったことが悔やまれる。今後は指導者として、自分が苦しんだ経験を後進の育成に生かしてほしいと期待している。

 人気横綱はいなくなったが、土俵上では白熱した取組が多かった。御嶽海と貴景勝の一番は御嶽海が相手をよく見て取ったのが勝因。右でおっつけながら、そのまま差して、貴景勝の勢いを止めた。相手が苦し紛れに突き落としにきたが、前に出る圧力で勝っていたので効かなかった。今場所はこのまま波に乗っていきそうだ。 (元大関・栃東)

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2019年1月17日のニュース