美宇「やっちゃった」試合前のラケット提出ど忘れ、ヒヤヒヤメダル王手

[ 2018年5月2日 05:30 ]

卓球世界選手権 団体戦第3日 女子1次リーグB組 ( 2018年5月1日    スウェーデン・ハルムスタード )

オーストリアを下して8強入りを決め、笑顔で話す(左から)石川、伊藤、早田、平野
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 女子1次リーグB組の日本は、オーストリアに3―0で完勝し、4戦全勝として1位通過での準々決勝進出を決めた。3位決定戦がないため、3大会連続のメダルに王手。平野美宇(18=日本生命)が試合前にラケットチェックを忘れるミスを犯したが、伊藤美誠(17=スターツ)、石川佳純(25=全農)を含めた3人全員がストレート勝ちした。男子1次リーグC組の日本は、台湾戦でストレート勝ちし、2位で決勝トーナメント進出を決めた。

 完勝でメダルに王手をかけた日本の中で、平野だけが少し浮かない表情を浮かべていた。「やっちゃったなと思いました…。ヒヤヒヤしたし、チームにも迷惑をかけてしまった」。平野の出番は第3試合。第2試合が始まるまでに使用ラケットを提出し、違反がないかのチェックを受ける必要があったが、まさかのど忘れ。自身の試合直前に審判から指摘された。

 平常心ではいられない状況だったが、18歳は「切り替えて頑張ろうと思った」とソルヤとの一戦に臨んだ。序盤にリードを許した第2ゲームも逆転で奪い、ストレート勝ち。試合後、改めてラケットのチェックを受けて問題はなかった。万が一、平野が失格になった時に備えて第4試合に準備していた主将の石川は、年下のミスを「全然、大丈夫!」と明るくかばった。不安そうな平野とは対照的に、ベンチは大爆笑。抜群のチームワークを見せている。

 今大会ここまで4試合、出場全選手がストレート勝ちで、余裕の準々決勝進出を果たした。決勝トーナメントでは、最強ライバルの中国と決勝まで対戦しないブロックに入ることが決まった。「まずは素直にうれしい。調子もいい感じだし、決勝トーナメントに向けて、さらに気を引き締めて準備しないといけない」と石川。今の日本に、不安要素は見当たらない。

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