全米OP 松山、猛追準V メジャー制覇はすぐそこ!!

[ 2017年6月20日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー 全米オープン最終日 ( 2017年6月18日    米ウィスコンシン州エリン エリンヒルズ=7845ヤード、パー72 )

<全米オープン最終日>ホールアウトし、ギャラリーの声援に応える松山(左)(AP)
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 松山英樹(25=LEXUS)が最終日のベストスコア66をマークし、1980年の青木功と並ぶメジャー日本勢最高の2位に入った。強風の中、首位と6打差の14位から出て8バーディー、2ボギーと爆発。通算12アンダーでメジャー自己最高成績を収めた。世界ランクは自身の日本人最高を更新する2位に浮上。ブルックス・ケプカ(27=米国)が67で回り、通算16アンダーでメジャー初優勝を果たした。

 悲願のメジャー制覇に手は届かなかった。それでも、ド派手なチャージで見せ場をつくった。最終18番。松山が1メートルのバーディーパットを沈めると、満員の観客席が総立ちとなって拍手を送った。

 この時点で首位とは1打差。プレーオフに備えて1時間近く待つ間に、ケプカが伸ばして最終的に4打差をつけられた。「いいプレーができたことに満足している。ケプカがいいプレーをしたので仕方がない。次は負けないようにしたい」。めったに自分を褒めない25歳が、素直にメジャー自己最高の結果をかみしめた。

 6打差から出た最終日は「伸ばさなきゃいけない」と自らにムチを入れてスタート。4番でグリーン外から12メートルをパターで沈めるなど前半を34で折り返した。だが、15番のボギーで後退。進藤大典キャディーによると「15番で(スロープレーの)警告を受けた」という。13年の全英オープンでは1打罰を受けている松山だが、動じずにプレー。続く184ヤードの16番パー3では9Iで3メートルに付けてバーディーを奪った。「2打差ぐらいでずっといたので、12アンダーで上がったら面白いかなと思っていた」。コース名物の強風は最大風速13メートルもあったが、ティーショットは14ホール中2度しかフェアウエーを外さず、アイアンは確実にグリーンを捉え、リーダーボードを駆け上がった。

 たゆまぬ努力が強さの裏にある。大会中には約1・5メートルのショートパットの練習を最低でも1時間、2時間続ける日もあった。通訳を務めるボブ・ターナー氏は「去年から。朝とラウンド後にしている」と日課にしていると明かした。基本を大事にし、しかも徹底的にやり抜けるからこそ今がある。

 「メジャーで2日間凄くいいプレーができた。あと2日の良くない日をいいスコアで回れば、チャンスが増えるかなと思う」。世界ランクは4位から2位となり、米ツアー年間王者を決めるフェデックスランクも3位から2位に浮上。近づいたのは日本人初のメジャー制覇だけではない。名実ともに世界1位が見えてきた。

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