森泉コーチ 内村の練習に対する姿勢「他の選手とは次元が違う」

[ 2016年8月12日 05:30 ]

鉄棒で完璧な着地を決めてガッツポーズする内村

リオデジャネイロ五輪体操・男子個人総合決勝

(8月10日 リオ五輪アリーナ)
 内村が体操界の頂点に君臨し続けるには、秘密がある。所属のコナミスポーツでも指導する森泉貴博コーチ(45)は練習に対する姿勢が、他の選手とは次元が違うと指摘する。「いつも世界選手権や五輪のイメージを頭で描きながらトレーニングしている。田中も山室も加藤もそういうことをやろうとはしているけど、追いついていないのは事実」と明かした。

 今井聖晃トレーナー(48)は、数々のキング伝説の目撃者だ。昨年の世界選手権予選の床運動では頭から突っ込みながら、最小限のダメージにとどめた。「普通は首がどちらかにねじれて、深刻なケガにつながる。頭で考えているわけじゃなくて、本能での危機回避能力が凄い」。11年世界選手権前には練習中に右足小指を骨折。「この時も普通ならもっとひどい骨折になっていた。常識にかからないのが当たり前になってる」と笑った。

 コナミスポーツでともに汗を流し、14年に引退した小林研也さん(32)は常人離れした筋肉の使い方を称賛する。肩を痛めていた内村は、平然と「痛いんで前の筋肉を使わずに後ろの方を使いました」と話したという。「普通は1シーズンくらいかけて別の筋肉が反応できるようになるんですが」と言う小林さんは、31歳まで現役を続けたこともあり、内村から加齢と闘う助言を求められたことも。「25歳で一回(ガクっと)くるよ、と伝えました」。

 先輩の声に耳を傾け、よりケアに力を入れるようになったキングは、31歳で迎える東京五輪を見据えている。

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2016年8月12日のニュース