御嶽海 デビュー4場所で入幕!“ザンバラ先輩”遠藤との対戦熱望

[ 2015年10月27日 05:30 ]

今場所の目標を「勝ち越す!!」と書いた御嶽海

 日本相撲協会は26日、大相撲九州場所(11月8日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、御嶽海(みたけうみ、22=出羽海部屋)が昭和以降2位となる幕下付け出しデビューから所要4場所の早さで新入幕を果たした。長野県出身では72年九州場所の大鷲以来43年ぶり。会見では目標を勝ち越しに設定するなど謙虚な姿勢を貫いた一方で、憧れの存在である幕内・遠藤(25=追手風部屋)との対戦を熱望した。

【番付表】

 遠藤(13年秋)、逸ノ城(14年秋)に続く新たな“ザンバラ新入幕”となった御嶽海はひたすら謙虚だった。得意の押し相撲で昭和以降2位のスピード出世を果たしたが「1年ぐらいかかると思ったので予想外。出来過ぎ」と謙遜し、今場所の目標も「勝ち越し」と実に控えめ。2桁や三賞を狙わないのか?と問われても「新弟子なので。2桁なんて顔じゃない(身分に合わない)」と全く浮つく様子はなかった。

 それでも、ある人気力士の名前を自ら口にした瞬間だけは目つきが変わった。「大先輩の遠藤関と早く対戦したい」。学年では2つ違いだが“大先輩”と言ったのは「遠藤といえば石川県の強い人」と小さな頃からの憧れだから。遠藤の故郷・石川県と自身の長野県は同じ北信越ブロックのため、昔から大会でよく見掛けていた。中高時は対戦がなく、東洋大時は2勝3敗と負け越し。大学4年時には和歌山県庁に就職が決まっていたが「遠藤関が活躍していたので自分もこの世界を目指そうと思った」と入門のきっかけにもなった。遠藤と言えばCM出演で一気に知名度を上げたが、こちらについては「後援者からCMには出るなと言われている」と相撲に専念するつもりだ。

 昨年の噴火で多くの犠牲者を出した御嶽山に近い故郷を勇気づけるため、そして伝統の出羽海部屋を活気づけるため“御嶽海”という立派なしこ名をつけられた。師匠の出羽海親方(元幕内・小城ノ花)が「土俵を下りれば若い衆とキャッキャキャッキャしてる現代っ子だが、土俵ではここ一番の集中力を持つ」と評する期待の22歳。場所前は栃煌山、栃ノ心らが集う春日野部屋への出稽古で存分に鍛えてもらう方針だ。

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2015年10月27日のニュース