白鵬 左膝痛めたのはオーバーワークの影響か?

[ 2015年9月15日 08:00 ]

嘉風引き落としで敗れる白鵬
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大相撲秋場所2日目

(9月14日 両国国技館)
 横綱・白鵬が平幕・嘉風に引き落とされ、横綱在位49場所目で初めて初日から2連敗を喫した。場所前から左膝に違和感を感じており、07年名古屋場所の横綱昇進以来初めての休場は決定的。15日朝に再び精密検査を受けてから出場の可否を正式に判断する。

 白鵬が左膝を痛めた理由は師匠の宮城野親方が言ったようにオーバーワークの可能性が高い。本来は「6~7割で初日を迎えれば終盤いいものが出る」と場所間は体を休めることに専念し、場所前2週間で仕上げるスタイルだ。今回は違った。

 まずは夏巡業。8月10日の新潟での巡業で栃煌山と稽古した際に右足親指をこすった。その後、患部が化膿(かのう)。本来であれば絶対に無理はしないが4日間稽古を休んだだけでそれ以外の15日間は皆勤。その理由について白鵬は「巡業初日に関取衆の前で“長い巡業なのでなるべく稽古をしましょう”と言っちゃった」と振り返った。言葉と行動を一致させたい思いがあった。

 さらに番付発表後。耐震性の問題で部屋の土俵が使えず、通常より1週間早く出稽古を開始した。最高位を張る立場としては他の部屋に出向いて、その部屋の有望株と稽古をしないわけにはいかない。事実、通常より倍の8日連続で関取と稽古を行った。10月3日に都内のホテルで開く史上最多優勝記念パーティーに花を添えたい気持ちもあった。大横綱としての矜持(きょうじ)を保ちたい――。そんな思いで稽古を重ねた結果、無理がたたった。

 ▼北の湖理事長(元横綱) 白鵬は相撲を取る体になっていない。相手に合わせての手先だけの相撲。初日に負けたということも影響している。今まで何年もやってきて初めて、こういうこともある。ない方が不思議だよ。30歳の声が聞こえてきたのかな。

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