元力士が芝田山親方提訴「兄弟子の暴行で失明」入門直後から暴力

[ 2014年1月7日 11:58 ]

 大相撲・芝田山部屋の20代の元力士が「兄弟子から暴行を受けて失明状態になった」として、芝田山親方(元横綱大乃国)と兄弟子らに計約6890万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたことが7日、分かった。

 提訴は昨年12月26日付。訴状によると、元力士は中学を卒業して入門した直後から、親方不在の際に兄弟子の1人から日常的な暴力を受け、2009年8月、一升瓶や木刀などで何度も頭部を強く殴られたという。

 網膜剥離などを発症し、緊急手術後も暴行が続き、症状が悪化。11年4月、実家に戻り治療していたが、13年に承諾していないのに引退させられた、としている。

 元力士側は「相撲の道を閉ざされ、日常生活にも支障を来すようになった。当時、親方はほとんど稽古に出てこず、力士の私生活に関心を持たず放置していた」と主張している。

 代理人によると元力士が11年6月ごろ、警視庁に被害届を提出し、兄弟子は傷害容疑で書類送検されたが、暴行を否定して不起訴処分となった。

 芝田山親方は、10年にモンゴル出身の元十両大勇武関を殴ってけがをさせたとして、傷害容疑で書類送検され、起訴猶予処分となった。元大勇武関は親方らに損害賠償を求める訴訟も起こしたが、和解している。

 芝田山部屋は「親方不在のため何も言えない」としている。

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2014年1月7日のニュース