自身初!優作単独首位で最終日 藍の前で初Vを!

[ 2013年12月8日 05:30 ]

8番、チップインでパーセーブした宮里優作は渾身のガッツポーズ

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ第3日

(12月7日 東京都稲城市 東京よみうりカントリークラブ(7023ヤード、パー70)
 1打差の2位から出た宮里優作(33=フリー)は8バーディー、2ボギーの64で回り、通算14アンダーで首位に立った。アマ時代を含め単独首位で最終日を迎えるのは今回が初めて。コースレコードタイの61をマークした山下和宏(40=ザ・サイプレスGC)と64で回った谷原秀人(35=フリー)が、通算11アンダーで2位に並んだ。

 プロ12年目の“未冠の大器”が悲願の初優勝へ王手をかけた。宮里は「上がりの数ホールはバタバタしたが、やりたいことが明確にできた」と満足げにうなずいた。

 好調の秘けつは「師匠」と呼ぶ妹・藍を思い起こさせる、ゆったりとしたリズムのショットだ。以前は重圧がかかる場面で力んでミスを繰り返したが、新境地を切り開いた。「体の使い方とスイングを同調させ、素振りのように、打ち急がない形に近づいている」と今季身につけた力みのないショットで面白いようにピンに絡めた。運も味方した。8番パー3。第1打は「ミスショットだった」とグリーン横バンカーに曲げた。そこから寄せるはずが、第2打はホームランで逆サイドのカラーへ。しかし、「2~3メートルのボギーパットが残ればというイメージで打った」というPSでの残り20ヤードのアプローチが見事にチップイン。「ラッキーだった」と振り返った。

 兄の聖志は今季、賞金ランク76位で8年間守ったシードから陥落。現在は来季のツアー出場権獲得を目指し、最終予選会(三重・白山ヴィレッジGC)に挑戦中。3日目を終え通算5アンダーの51位と奮闘している。お互いに連絡は取り合っていないが、関係者から報告を受けており「家族の活躍は刺激になる」という。

 アマ時代も含め最終日を最終組で回るのは実に16度目。だが、トップで迎えるのは初めてだ。2位に3打差をつけ優位な立場にいるものの「有利に進められると思うが、差はあってないようなもの。自分らしく一生懸命にやるだけ」。最終日は兄の雄姿を見届けようと、妹の藍も応援に駆けつける予定。11年大会も会場で藍の声援を受けたが、その時は5位だった。今度こそ妹に晴れ姿を見せる決意だ。

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2013年12月8日のニュース