桃子 日米シード喪失回避へ「やっと戦えるスイングに」

[ 2013年10月23日 06:00 ]

コスモスが咲く中、16番ティーショットを放つ上田桃子

 賞金総額1億4000万円のビッグトーナメント、「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」(スポーツニッポン新聞社主催)は24日、兵庫・マスターズゴルフ倶楽部で開幕する。22日に開催コースで練習ラウンドをした07年の賞金女王、上田桃子(27=フリー)は日米両ツアーとも賞金シード圏外にいる。日本ツアーの予選会の一部免除を受けるためにも、国内最高額を誇る今大会で輝きを取り戻す。

 かつての女王が背水の陣に挑む。前日にアウトを回った上田はこの日、インの9ホールをラウンド。「少しずつ楽しめるようになってきました。ようやく勝負できる感じですね」と桃子スマイルを浮かべた。

 上田のゴルフを支えてきたショットが上向いてきた。「下半身で打つ良さを生かしながら、膝にも負担がかからない」スイングを目指し、中島敏雅コーチから指導を受けてちょうど1年。「やっと戦えるスイングになってきたと思う。このコースは好きだし、72ホール目で一番いいショット、いいパットを打てるようにしたい」と最高のシーンを思い浮かべた。

 4日間競技へグレードアップした今大会。どうしても活躍しなければならない。復調しつつあるものの、ゴルフ人生最大のピンチに直面している。08年以来参戦してきた米ツアーの賞金ランクは8万3283ドル(約816万2000円)で現在86位。賞金シードの80位に届かず、過去2勝しているミズノクラシック(11月8~10日)も今は出場資格がなくウエーティングの状態だ。一方、昨季賞金シードを逃した日本ツアーも、今季は推薦出場のみだったこともあり現在は643万4000円で76位。このままではプロに本格転向した06年以来、日米のいずれかで保持していた賞金シードを初めて失ってしまう。

 来季、日本ツアーへの参戦を希望するならば、現状ではミズノクラシックと一部日程が重なっている2次予選会(11月6~8日、各地)から勝ち上がるしかない。だが、自身も出場する次戦の森永製菓ウイダー・レディース終了時までに賞金ランク70位以内に入れば、3次予選会からとなり2次は免除される。現在、70位ラインとは190万円差。今大会で10位(280万円)以上に入ればクリアすることが確実で、次戦は50位以内の賞金シード獲得に集中できる上、ミズノクラシックの出場も現地で待つことができる。

 思えば賞金女王に輝いた07年も思うようなプレーができず号泣したり、勝負どころの試合を疲労のピークで欠場したりと波乱がありながら最後に笑った。日米通算9勝の実力者。「今は目の前の試合にベストを尽くすだけ」と力を込めた。

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2013年10月23日のニュース