白鵬、朝青超えの横綱464勝 優勝回数でも並ぶぞ

[ 2013年5月20日 06:00 ]

阿覧を寄り倒す白鵬

大相撲夏場所8日目

(5月19日 両国国技館)
 横綱・白鵬が阿覧を寄り倒しで退け、自身の持つストレート給金の最多記録を27(1949年の1場所15日制定着以降)に伸ばした。横綱在位通算勝利数も464勝となり、朝青龍を抜いて単独5位に浮上した。稀勢の里と鶴竜の両大関が全勝を守り、首位を並走。2敗で横綱・日馬富士ら5人が追走している。

 横綱の力を誇示した。今場所2度目の満員札止めの館内。白鵬は右を差して頭をつけようとする阿覧を右四つに受け止め、最後は土俵の外に放り投げるように寄り倒した。

 横綱通算464勝目。朝青龍を抜いて史上単独の5位で横綱としての勝率も2位の大鵬の8割5分8厘を引き離し、8割9分6厘に伸ばした。それでも支度部屋では「先場所のいい流れが続いている」といつも通り淡々。“朝青龍超え”には「そういうのもあるんだ。まあ、一つ一つの積み重ねだから」とサラリ。自身の最多記録を更新する27度目のストレート給金にも「(中日の給金は)3番目。1番、2番が先に上がった鶴竜と稀勢の里です」と大関2人を持ち上げる。しかし、本心は違う。重視するのは千秋楽までの後半戦。その先にあるのはズバリ、朝青龍に並ぶ25度目の賜杯だ。好調な両大関との対戦について「楽しみか、気を引き締める要素か」と聞かれると「両方だね」と余裕たっぷりに笑った。

 うれしい出来事もあった。内弟子で新入幕の大喜鵬が、幕内初白星を挙げた。この日の朝稽古後に悩む後輩を上がり座敷に呼び「幕内の重さがないような気がする。スランプは感じない方がいい」とアドバイスを送っていただけに「十両が銅の扉、幕内が銀の扉。三役以上が金の扉。(大喜鵬は)ようやく銀の扉を切り開いた」と独特の言い回しで喜んでいた。

 就寝前には恐竜時代にタイムスリップする内容の海外ドラマのDVDを見てリラックス。心身ともに好調な横綱に死角は見当たらない。

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2013年5月20日のニュース