松山、調子良すぎて!?後半大失速…3差3位に後退

[ 2013年5月5日 06:00 ]

15番、ティーショットを右に大きく曲げ、ラフから2打目を放つ松山

男子ゴルフツアー 中日クラウンズ第3日

(5月4日 愛知県愛知郡東郷町 名古屋ゴルフ倶楽部和合コース=6545ヤード、パー70)
 首位で出た松山英樹(21=東北福祉大)が後半に大失速した。5番でイーグルを奪い、前半終了時点で一時は2位に6打差を付けながら、後半は14番のOBをきっかけに5ホール連続でスコアを落とし、1イーグル、2バーディー、5ボギー、1ダブルボギーの73で通算2オーバーの3位に後退した。永久シードの片山晋呉(40=フリー)が1つ伸ばし、通算1アンダーで2位に2打差の首位に浮上した。
【第3R成績】

 怪物が難コースにのみ込まれた。松山は言う。「どうしちゃったんでしょう?原因が分かってたら、(悪い流れが)止まっています。ミスを許してくれないのが、このコース」。素直に完敗を認めるしかなかった。

 ポイントは14番だった。3Wの第1打を左に曲げてOB。打ち直しも隣の15番へ行き、林越えの次のショットがバンカーに入って目玉になるなど、トラブル続きでダブルボギーを叩いた。

 ここは左サイドの林が無言の重圧をかけてくる難ホール。「ティーショットに不安があって、14番のOBで流れが悪くなった」。5番(パー4)で「完璧に打った」第2打がカップに入るイーグルを奪うなど一時は2位に6打差を付ける独走態勢だった。だが、「ショットは良かったり悪かったり」で、ホールアウト後には「うまくいきすぎてやばいと思っていた」と心の葛藤を関係者に明かしていた。心の底にあった不安が14番で浮かび上がってくると、18番まで5ホール連続でスコアを落とした。怪物も人の子だった。

 前夜は東北福祉大・阿部靖彦監督とともに、名古屋市内で青木功夫妻と会食した。中華料理を前にしながら、世界のアオキから受けたのは、“スター教育”。阿部監督が明かす。「ゴルフ界はおまえが背負っていかないと、という言葉をもらった。他にもメディアへの対応なんかもね」。口べたな21歳。この日は永久シードの言葉が生きたか、スコアを崩した中でも言葉を絞り出した。

 「これだけひどい内容でも3打差に踏みとどまれて良かった」と松山は首位との差に希望を見いだした。調子が悪くない時は練習せずに帰っていたが、この日は1時間近く練習してコースを後にした。初日に72を出した後、2日目に67を出したように修正力は誰もが認めるところ。過去2回の優勝と同じように、鮮やかな逆転劇を演じてみせる。

 ≪過去2勝は逆転V≫松山のこれまでの2勝はともに逆転勝ち。11年三井住友VISA太平洋マスターズは2打差を、前週のつるやオープンも2打差を逆転してのVだった。

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2013年5月5日のニュース