無良 GPシリーズ初優勝 強い!日本勢5戦3勝

[ 2012年11月18日 06:00 ]

GPシリーズで初優勝を果たし、メダルを手に笑顔の無良崇人

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦フランス杯最終日

(11月17日 パリ)
 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)2位だった無良(むら)崇人(21=中京大)が自己ベストの154・03点をマーク。合計も230・68点の自己ベストで、GPシリーズ初優勝を飾った。日本男子の同シリーズ制覇は7人目。日本男子は今季、開幕戦スケートアメリカで小塚崇彦(23=トヨタ自動車)、第3戦中国杯で町田樹(22=関大)が優勝し5戦3勝で、全試合で表彰台に立つなど、層の厚さを見せている。

 また日本男子が氷上で輝いた。SPで2位と好発進した無良が、フリーでも好演技を見せた。極度の緊張から最初のポーズをSPのものと間違えたが、「逆に落ち着けた」と冒頭の4回転トーループを決めて勢いに乗った。シニアのGPシリーズ4戦目で初優勝。自己ベストをフリーは16・39点、合計でも13・52点更新し「うれしいというのが素直な気持ち」と初々しい表情を浮かべた。日本男子7人目のGPシリーズ戴冠で、今季は日本男子が5戦3勝、全試合で表彰台に上っている。

 08~09年シーズンにシニアに参戦し全日本選手権で3位に入ると、09年の世界選手権に出場し15位。ジャンプを武器に飛躍が期待されたが、その後は全日本選手権で10、5、5位と結果を残せなかった。今季は初めてGPシリーズに2試合エントリー。10月のスケートカナダで8位に沈んだため、ファイナル(12月、ロシア・ソチ)進出は絶望的だが、今大会で確かな手応えを得た。最大の目標は年末の全日本選手権。「全日本につながるいい試合になった」。無良の台頭で、来年3月の世界選手権切符をかけた全日本がさらに熱くなる。

 ◆無良 崇人(むら・たかひと)1991年(平3)2月11日、千葉県出身の21歳。3歳でスケートを始め、倉敷翠松高から09年4月に中京大に進学。06年世界ジュニア選手権5位。07年全日本ジュニア選手権優勝。09年世界選手権15位。11年冬季アジア大会銀メダル。コーチで父の隆志氏は76年世界ジュニア選手権で銀メダルを獲得し男子とペアで世界選手権に出場。母の千絵さんもスケートのコーチを務める。趣味はゴルフ、ダーツ、ボウリング。1メートル69、64キロ。

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