鶴竜 無傷の6連勝!モンゴル歴史的偉人効果快勝

[ 2012年3月17日 06:00 ]

<大相撲春場所6日目>栃煌山をはたき込みで破る鶴竜

大相撲春場所6日目

(3月16日 大阪府立体育会館)
 大関獲りの関脇・鶴竜は小結・栃煌山をはたき込んで無傷の6連勝。モンゴル在住の父・マンガラジャラブさんから贈られたチンギスハンなど歴史的偉人の伝記で成功の秘けつを学び、快進撃を続けている。横綱・白鵬は平幕・嘉風に押し込まれながらも小手投げで下して全勝キープ。5大関も全て白星で、今場所初めて上位陣安泰となった。

 場数を踏んだ鶴竜はピンチでも冷静だった。土俵中央の押し合いで栃煌山にもろ差しを許して土俵際へ押し込まれた。だが、慌てずに右へ回り込み、余裕のはたき込み。無傷の6連勝は、初日から8連勝した10年名古屋場所以来の快進撃だ。

 9場所連続三役で、ここ1年は毎場所のように大関獲りに挑戦。まだ成就できていないが、得たものはある。「失敗ばかりしてきたんで。勝ちたい気持ちをいかに抑えて相撲に集中できるか。自分でも変わってきたと思います」。この日の取組でも「(以前なら)まともに引いて持っていかれた」と自身の成長を確認できた。

 母国の父から励ましの贈り物が届いている。アレキサンダー大王、チンギスハンにナポレオンら歴史上の“帝王”のモンゴル語で記された伝記だ。それは、偉人たちの足跡をたどることで成功の秘けつを学び取れというメッセージにほかならない。ありがたい激励に奮起を誓う大関候補は「(星勘定をして)何回も失敗したんで。一つ一つやっていきます」と6連勝にも浮かれた様子はない。

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2012年3月17日のニュース