シード1年目の大江香織“遼の教え”で首位発進

[ 2012年3月17日 06:00 ]

<Tポイントレディス・初日>18番、バーディーを狙う大江香織

女子ゴルフツアーTポイント・レディース

(3月16日 鹿児島高牧カントリークラブ=6350ヤード、パー72)
 今季初めてシード入りした大江香織(21=フリー)が7バーディー、3ボギーの4アンダー、68で回り、服部真夕(24=LIXIL)、上原彩子(28=モスフードサービス)とともに首位に立った。石川遼(20=パナソニック)と同じ事務所に所属するプロ4年目が初勝利に向け最高のスタートを切った。アマチュアの比嘉真美子(18=沖縄・本部高3年)は2アンダーの70で、地元・鹿児島県出身の横峯さくら(26=エプソン)らと並ぶ8位につけた。

 開幕戦は22歳の斉藤愛璃、第2戦は23歳のイ・ボミ(韓国)と初勝利ラッシュの女子ツアーで、今度はシード1年目の大江が好ダッシュを見せた。2、3番の連続バーディーで勢いに乗ると、後半は14番パー4で9メートルの長いパットをねじ込み、最終18番は6メートルのスライスラインを沈めた。「雨が降っていたけど落ち着いてできました。きょうはショットもよかったけどパットが一番よかった」。7バーディーは108選手で最多。プロ4年目で初めて首位に立った。

 好調なパッティングを支えたパターはこの日初めて握ったばかりだったが、しっくりとなじんだ。「先週は速いグリーンでタッチが出しにくかったので、思い切って中尺から短いものに替えてみた」。シャフトを約3インチ(約7・6センチ)短い34インチ(約86・4センチ)にチェンジ。4パットに泣く選手も出た大型グリーンをしっかりと攻略した。

 宮城・東北高出身で、尊敬する先輩の宮里藍を目標に09年のプロテストで一発合格。プロ3年目だった昨年、賞金ランキング43位で初のシード権を獲得した。オフの12月末には所属事務所が同じ石川遼と沖縄で9日間の合宿を張った。「苦手のバンカーショットを教わりました。普通のショットと違い、スタンスを広く、重心を下げてコックを使うとフワッと高い球が出るよ、と言われて」。教え通りに徹底して練習を重ねて自信をつけた。「今シーズンはバンカーからパーを拾えるようになりました」と言う通り、11番パー4ではグリーン周りのバンカーからの第3打を2メートルに寄せてパーセーブに成功した。

 開幕戦は予選落ちだったが、東日本大震災から丸1年の黙とうをささげた先週は懸命なプレーで予選通過し、58位に入った。「(初勝利を飾った2人は)いいなと思うし、私も頑張って練習をしていればチャンスは来ると思う」。早くも巡ってきた勝機。逃がすつもりはない。

 ◆大江 香織(おおえ・かおり)1990年(平2)4月5日、山形市出身の21歳。7歳でゴルフを始め、東北高2年で東北女子アマ優勝、日本女子アマ16強。08年にナショナルチーム入り。高校卒業後の09年7月、プロテストに一発合格。昨年4試合でトップ10入りし初の賞金シードを獲得した。生涯獲得賞金2751万9290円(278位)。1メートル53、50キロ。血液型O。

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2012年3月17日のニュース