世界6位撃破!錦織、修造以来17年ぶり4大大会8強

[ 2012年1月24日 06:00 ]

全豪オープンテニス4回戦でジョーウィルフリード・ツォンガを破り、四大大会初のベスト8入りを果たした錦織圭

全豪オープンテニス第9日

(1月24日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 男子シングルス4回戦で、第24シードの錦織圭(22)は08年全豪準優勝の第6シード、ジョーウィルフリード・ツォンガ(26=フランス)を2―6、6―2、6―1、3―6、6―3のフルセットの末に下し、4大大会自身初のベスト8進出を決めた。

 1932年に3勝して4強入りした佐藤次郎を上回る日本男子史上初の全豪4勝で、4大大会8強入りは95年ウィンブルドンの松岡修造以来17年ぶりの快挙。25日に予定される準々決勝では第4シードのアンディ・マリー(24=英国)と対戦する。

 日本のテニス史に名を刻むバックハンドの短いクロスが決まった瞬間、錦織はラケットを放り投げた。両手を広げて、メルボルンの青空を見上げた。日本勢初の全豪4勝。尊敬する松岡修造に並ぶ4大大会ベスト8進出。1万人の収容のハイセンス・アリーナの大観衆からは総立ちで温かい拍手が送られた。

 「スコアは簡単そうに見えるけれど、苦しい試合だった。(目標としていた)ベスト8に入れたことがうれしい」

 ツォンガの最速224キロの高速サーブと強打に押され、第1セットを2―6で落とした。だが、わずかな異変も見逃さない集中力が錦織を救った。第2セットの第2ゲーム30―40の場面だ。ツォンガのサーブは錦織の出したラケットをかすりもせずにすり抜けた。「最初は分からなかったが(会場の)リプレーを見て分かった。ボールがはずまなかった」。すぐさま審判にクレームをつけた。35度を超える暑さでコートが傷んでいたのだ。補修作業に約10分。落ち着きを取り戻し、このゲームをブレークすると、エンジンがかかった。

 過去の対戦で2度勝っている相手の弱点は熟知していた。バックハンド側にボールを集め、強烈なサーブには全神経を注いでレシーブした。第2、3セットを連取。第4セットを奪われたが、最終セットでは4大大会のフルセットマッチ過去4戦4勝の勝負強さを発揮し、格上に競り勝った。

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