稀勢の里 来場所の大関昇進へ大きな1勝

[ 2011年9月26日 06:00 ]

<大相撲秋場所・千秋楽>豪栄道(左)を押し倒しで破った稀勢の里

大相撲秋場所千秋楽

(9月25日 両国国技館)
 稀勢の里が九州場所での大関昇進に向け、大きな1勝を加えた。

 白鵬、琴奨菊に1差で迎えた千秋楽は豪栄道を押し倒しで下し、12勝目をマーク。西の控えで琴奨菊の敗戦を見届けると、支度部屋に戻って優勝決定戦に向けて気持ちを高ぶらせた。逆転Vの可能性は結びで白鵬が勝利した瞬間、消滅。それでも「3連敗後に気持ちを切り替えられた。いい場所でした。上位に歯が立たなかったので、一番一番の大切さを知った」と納得の表情を浮かべた。

 この日、一部の審判委員から、稀勢の里が優勝した場合には理事会の開催を要請すべきとの意見も出たという。残念ながら直近3場所の勝ち星が足りないなどの理由で見送りとなったが、名古屋場所の10勝を加え、2場所で22勝をマーク。九州場所では11勝で大関昇進の目安となる33勝に到達する。

 今場所から導入された敢闘精神を評価するマークシートの投票でも15日間トータルで幕内最高得点を獲得するなど、ファンの期待も大きい。「12番で満足してはダメ。来場所は何とかしないといけないでしょ」と自らを鼓舞するようにつぶやいた言葉が何とも頼もしかった。

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2011年9月26日のニュース