V8へ死角なし…白鵬“今度こそ69連勝だ”

[ 2011年7月13日 06:00 ]

盤石の相撲で3連勝に笑顔の白鵬

大相撲名古屋場所3日目

(7月12日 愛知県体育館)
 横綱・白鵬が安定した内容で3連勝を飾った。立ち合いで右から強烈にかち上げ、嘉風を土俵際まで吹き飛ばした。いなされて一瞬、体が泳いでも動じない。すぐに体勢を立て直すと、相手が出てきたところではたき、土俵にはわせた。

 前回の対戦(今年初場所5日目)では、はたくと同時に足を取られて粘られたが、同じ過ちは繰り返さない。冷静な取り口に「身長差はあるけど、あまりに低かったので。タイミング良く決まりましたね」と笑みをこぼした。

 母国モンゴルでは11日に民族の祭典「ナーダム」が開催された。八百長問題で引退した元徳瀬川のバダムサンボー・ガンボルド氏がモンゴル相撲の大会に出場。関心を示した白鵬は午後7時から11時まで大会の模様を伝えるインターネットにかじりつき胸を熱くした。その思いは自身の土俵にもつながっている。

 今場所は気分転換のため、会場入りに使う車を高級車に替えた。そのナンバーは「69」。“第69代横綱”という自身の肩書に加え、横綱・双葉山の連勝記録を表す数字でもある。昨年九州では63連勝でストップしたが、再び挑戦したいという気持ちの表れでもある。

 支度部屋では、ゼリー状の栄養食とペットボトルの水を飲み干した。蒸し暑い日が続き、体調管理は難しいが「きのうよりきょう、きょうよりあすという感じで調子が上がる感覚はあります」。前人未到の8連覇に向け、最強の男が着々と態勢を整えている。

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