遼くん大荒れ100位も青木「オレにそっくり」

[ 2010年5月28日 06:00 ]

<ダイヤモンドカップゴルフ 初日>10番でチップインバーディーを決めた石川遼に笑顔で声をかける青木功(左)

 男子ゴルフツアーダイヤモンド・カップ第1日は27日、埼玉県入間市の狭山ゴルフクラブ(7159ヤード、パー72)で行われ、石川遼(18=パナソニック)は3オーバーの100位と大きく出遅れた。青木功(67=フリー)との約1年半ぶりの同組対決は、ティーショットが不調で2バーディー、5ボギーの75を叩いて今季国内自己ワースト発進。それでも青木からは「粗削りだけど、それでいい」と太鼓判をもらった。青木も78を叩いて134位と出遅れ。10バーディー、2ボギーの64をマークした武藤俊憲(32=赤城CC)が首位に立った。

【第1日結果】

 後半の5番パー5、ラフからの2打目を再びラフに入れると、石川はひざに手をつき、がっくりとうなだれた。どこまでも思い通りにならない1日。「右のラフだけはダメだと思ってたのに。自分の気持ちが弱いのかなと思わされた」ともどかしさは募るばかりだった。

 ティーショットがフェアウエーをとらえたのは3ホールだけ。フェアウエーキープ率は144人中135位に低迷した。フェアウエーが狭く、ラフが深くとも、ドライバーで攻めるのが石川のスタイル。とはいえ、この日はクラブと体の回転が同調しないまま、左にひっかけてばかりだった。

 「今は飛距離を求めている状態。今年で一番飛距離は出てたと思うけど、ラフにつかまることも多かった」と悲観はしなかったが、14番パー4では林から左打ちで脱出を試みるも失敗。17番パー5では6メートルから3パットしたボギーもあった。深いラフには何度も振り負け、やることなすことうまくいかなかった。

 08年日本オープン以来の同組となった青木にも成長ぶりを見せられなかった。見せ場といえば、出だしの10番でのチップインバーディーぐらい。それでも大先輩は心強い言葉で背中を押してくれたという。「遼はオレの若い頃にそっくりだよ」「ゴルフは年を重ねるごとに荒れていくぐらいでいい」「オレも優勝しては予選落ちの繰り返しだった。安定して成績を残さなくたっていいんだ」

 青木の言葉で石川が再確認したのは、失敗をおそれずに挑戦することの大切さ。「今季は結果を出したい気持ちが強くなりすぎてたので、青木さんの言葉は心に響きました」。順位は100位と2戦連続予選落ちの危機にありながらも、石川は「よし!練習にいこう」と吹っ切れたように練習場に向かった。

続きを表示

2010年5月28日のニュース