37歳・岡崎 4年ぶり自己ベスト更新5位

[ 2009年3月9日 06:00 ]

女子500メートル、37秒66で5位になった岡崎朋美

 スピードスケートのワールドカップ(W杯)今季最終戦、ソルトレークシティー大会最終日は7日、米ユタ州ソルトレークシティーで行われ、女子五百メートルでベテラン岡崎朋美(37=富士急)が、4年ぶりに自己ベストを0秒07更新する37秒66をマークして5位となった。同千五百メートルでは田畑真紀(34=ダイチ)が1分54秒79で2位となり、7季ぶりの表彰台に上がった。男子千メートルでは長島圭一郎(26=日本電産サンキョー)が1分8秒09の日本記録で6位となった。

 衰え知らずの37歳がリンクでさらに輝いた。岡崎はスタートから低い姿勢で飛び出すと、最初の100メートルを全体3位の10秒35でクリア。バックストレートでさらに加速した。第2カーブの出口で上体が浮くミスがあったものの、37秒66の好タイム。05年1月に出した自己ベストの37秒73を実に4年ぶりに更新した。
 「安心しました。毎年記録を更新する年齢でもないので、五輪前に一度できればいい。でもミスがなければ日本記録も更新できたので、ちょっと悔やまれます」
 大菅の持つ37秒51の日本記録更新も狙えただけに100%満足とはいかなかったが、表彰台までわずか0秒04の日本人最高5位。出場20選手中最年長の37歳は、世界に驚異的な進化をアピールした。
 女子五百メートルは今大会優勝した王北星(中国)と2位のウォルフ(ドイツ)の2人が頭ひとつ抜け出ている。今シーズン序盤、岡崎はこの2強に約1秒の差をつけられていた。「何とか今季中にコンマ5秒まで差を詰めたい」。今まで以上にひざを曲げて、約10センチ腰を低くするフォーム改造に着手。筋力を必要とするため、レース前も「既成概念を壊さないと世界と戦えない」(富士急・長田総監督)と通常は行わないスクワットなどの筋力トレーニングを導入。長く、強く氷を蹴ってスピードを上げるスケーティングを磨いてきた。
 今大会で王北星とは0秒41差まで近づいた。「計画通りですね。自信を持って来年のバンクーバーに向かっています」。5度目の五輪となるバンクーバー。3大会ぶりのメダルも夢物語ではなくなってきた。

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2009年3月9日のニュース