真央 観客の心わしづかみ

[ 2008年1月12日 06:00 ]

トリプルアクセルも披露、観客を魅了した浅田真央

 フィギュアスケートのジャパンスーパーチャレンジ2008が11日、名古屋・日本ガイシアリーナで行われ、第1部は男女14選手が2チームに分かれてエキシビションの対抗戦を行い、浅田真央(17=中京大中京高)を擁する「チーム・ドリーム」が270点をマーク。230点に終わった安藤美姫(20=トヨタ自動車)の「チーム・アーティスト」を破った。第2部はトリノ五輪金メダリスト・荒川静香(26=プリンスホテル)、エフゲニー・プルシェンコ(25=ロシア)らがアイスショーでファンを魅了した。

 大トリの登場で、真央が3470人のファンを魅了した。伊藤みどりさん、バイオリニストの川井郁子さんら5人の特別審査員に加え、2万5000円のスペシャルシート(100席)に座った観客も審査員を務める異例のエキシビション対抗戦。「すごく気持ち良く滑れた」。演技を終えた17歳に笑みが広がった。

 出番がくるまでは「チーム・ドリーム」の主将として仲間を鼓舞。出番がくれば、青紫色の衣装に身を包み、「別れの曲」で大人びた雰囲気を醸し出した。3回転―3回転のコンビネーションジャンプだけでなく、トリプルアクセルも披露する大サービス。「一応、リーダーなので足を引っ張ったらいけないと思っていた」。安藤、高橋を擁する「チーム・アーティスト」に40点の大差をつけ、勝利に導いた。

 昨年末の全日本選手権で連覇を達成した後、つかの間の休息を楽しんだ。愛犬・エアロが出産した3匹の子犬と12月30日に東京で初対面。名前は考えている最中で「ティアラとかフェアリーとか、かわいらしい名前がいい」と笑う。リフレッシュを経て、5日のアイスショーで始動。2月の四大陸選手権(韓国)と3月の世界選手権(スウェーデン)を見据えている。
 全日本選手権SPでは姉・舞の衣装を借りて72・92点の高得点をマークしたが、残り2大会でも同じ衣装を使う可能性が高い。失敗が続いていた冒頭の3回転フリップ―3回転ループを成功させるなど“相性”は抜群で、「反響も良かったし、縁起もいい」と関係者。近日中には拠点の米ロサンゼルスに出発する。「今季はまだ満足できる試合が一度もないので、SPもフリーもいい演技をしたい」。エキシビションを終えた真央は、すぐに勝負師の顔に戻っていた。

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2008年1月12日のニュース