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メッシ、ブスケツ…MLS市場活況で久保裕也に再び注目集まるか シンシナティの欠かせない戦力

[ 2023年8月10日 19:40 ]

シンシナティ・久保(左)(ロイター)

 【スポニチ蹴球部コラムFootひと息】元フランス代表FWカリム・ベンゼマや元ブラジル代表FWロベルト・フィルミノらが加入し、今夏の移籍市場を席巻するサウジアラビア。一時の中国を大きくしのぐ巨額オファーは国家を挙げた強化策の一環で30年W杯誘致へ本気度を感じるが、個人的にはアメリカのメジャーリーグサッカー(MLS)に注目している。

 アルゼンチン代表FWリオネル・メッシや元スペイン代表MFセルヒオ・ブスケツら元バルセロナ勢がインテル・マイアミに加入。そしてW杯カタール大会で日本代表の主将を務めたDF吉田麻也がLAギャラクシーへの移籍を決めた。サウジアラビアに負けないビッグネームの加入は、日本ファンの目が欧州だけではなくアメリカへ向くことが予想され、元日本代表FW久保裕也(29)に再びスポットライトが当たることに期待している。

 W杯ロシア大会出場を土壇場で逃した久保は、20年1月にシンシナティに加入。19年にMLSに加盟した新興クラブは当初は下位に低迷したが、今季は東カンファレンスで首位を独走している(2位ニューイングランドに勝ち点8差)。その中で久保は今季リーグ23試合中14試合出場2アシスト。チームの欠かせない戦力として、存在感を見せている。

 W杯ロシア大会アジア最終予選では本田圭佑からレギュラーを奪ったように実力は折り紙付き。本職はFWだが、シンシナティ移籍後はボランチやインサイドMFとしてプレーの幅を広げている。まだ29歳。老け込むには早すぎる。

 「サッカー不毛の地」「年金リーグ」と、やゆされた時代はとうの昔に過ぎ去り、22年は年間平均観客数2万1000人超。26年にはメキシコ、カナダとの三カ国共催W杯も決定しており、競技レベルは年々高まっている。MLSはレギュラーシーズン終了後に上位陣によるプレーオフを開催。そこで年間王者が決まる。17年にはMF遠藤翼が所属したトロントが年間優勝を果たしたが、久保にはぜひとも日本人2人目の名誉を手にしてほしい。(飯間 健)

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