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横浜・宮市 「一生忘れられない」涙の339日ぶりゴール 昨年7月右膝手術から復活

[ 2023年6月11日 05:30 ]

明治安田生命J1リーグ 第17節   横浜4―3柏 ( 2023年6月10日    日産ス )

<横浜・柏>後半、ゴールを決める宮市(右)(撮影・西海健太郎)
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 明治安田生命J1リーグは3試合が行われ、横浜は柏戦に途中出場したFW宮市亮(30)が決勝点を決め、4―3の壮絶な打ち合いを制して今季初の4連勝。神戸を抜いて暫定首位に立った。宮市は昨年7月の右膝前十字じん帯断裂から今年5月の復帰後初ゴール。得点は昨年7月6日の広島戦以来339日ぶり。1点ビハインドで後半アディショナルタイムに入った敗色濃厚な試合で、劇的な逆転勝利に貢献した。

 宮市の目の前には歓喜に沸く2万6946人のサポーターがいる。昨年、右膝に大ケガを負った際、多くの激励で現役引退を思いとどまらせてくれた恩人たちだ。試合後のヒーローインタビューで感謝の思いを問われると、熱い思いが込み上げた。「こういう景色を待っていた。皆さんと勝ちを分かち合えて本当によかった」。そう話す目には涙が光っていた。

 出番は2―3の後半34分だった。42分に宮市の突破をファウルで阻止しようとした柏のDF立田が退場。数的優位となって突入した7分のアディショナルタイムでドラマは起きた。49分にFWロペスがこの日2点目を決めて同点とすると、52分には宮市がゴール前で右足シュート。相手DFに当たったボールがコロコロと転がってゴールに吸い込まれた。「リハビリの期間が走馬灯のようにフラッシュバックした」。ゴール後はサポーター席の前に駆け寄り、感情が爆発。同僚からもみくちゃにされて喜んだ。

 昨年は日産スタジアムがリハビリ拠点だった。無人の静かなスタジアムの階段を何度も上り下りする日々を過ごした。しかし、この日はサポーターが地鳴りのような大声援で逆転劇を後押ししてくれた。「観客がいないところから景色が変わった。一生忘れられないゴール」。4度目の手術を乗り越え、完全復活を果たした宮市の目の前には絶景が広がっていた。

 ≪ロペスが史上8人目の3戦連続2得点≫
 横浜FWロペスが3試合連続となる2得点。3試合連続の複数得点は18年名古屋FWジョー以来J1史上8人目、横浜では初。最長は98年磐田FW中山雅史の4試合で、全てハットトリックで記録している。

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