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明大DF井上が日本代表初選出の“同期”川崎に刺激「自分もそういうステージにいきたい」

[ 2023年5月28日 15:00 ]

甲府の下部組織時代の同期で日本代表に初選出された川崎颯太(京都)に刺激を受ける明大の井上樹主将
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 6月の国際親善試合に臨む日本代表に初選出されたMF川崎颯太(21=京都)に刺激を受けた男がいる。川崎とは甲府U―12、U―15時代の同期で、現在明大サッカー部の主将を務めるDF井上樹(みき、4年)だ。少年時代をともに過ごした川崎の活躍を目の当たりに「(招集には)単純にびっくりしました。悔しいというか、自分もそういうステージにいきたいと思いました。甲府で一緒に過ごした仲としては負けていられない気持ちですね」と意気込んでいる。

 甲府出身の井上は、同じく甲府出身の川崎と甲府U―12でチームメートになった。「(U―12は)8人制だったので、自分はCBやサイドバック。颯太はボランチや前目でした。当時はもっと攻撃的なイメージでしたが、今は割と守備を頑張る感じ。京都で新たな発見があったんだと思います」と振り返る。U―12時代には、ダノンネーションズカップinジャパンで全国3位を経験。「甲府のジュニアでは結果が出たチームだったと思う。颯太は攻撃、自分は守備でした。練習で彼とやり合って成長できた」

 甲府U―15を最後に、2人は別々の道を歩むことになった。川崎はJ1京都や立命大が連携した「スカラーアスリートプロジェクト」を利用して京都U―18に加入するため故郷を離れた。一方、井上は甲府でトップチームまで上がるという目標を立て、甲府U―18に進んだ。お互いに異なる進路を選んだが、現在でも連絡を取り合う間柄だという。「颯太は京都で僕は甲府でという道を選びました。自分は自分の道で頑張ろうと思いました」と切磋琢磨(せっさたくま)を誓い合ったという。

 明大出身の日本代表では長友佑都(36=FC東京)をはじめ、今回初招集された森下龍矢(26=名古屋)ら紫紺のユニホームから日の丸まで上り詰めた選手は数知れず。来季J2甲府に加入が内定している井上もその系譜に名を連ねる意識で大学のトップリーグで己を磨いている。「こちらは大学で、向こうはプロで。進路は別々になってからもお互いに頑張り合って、刺激し合って、自分も颯太に追いつけるように頑張りたいと思います」。偉大な同期に負けじと、世田谷・八幡山のグラウンドで静かな闘志を燃やしていた。(記者コラム・河西 崇)

 ◇井上 樹(いのうえ・みき)2001年5月28日生まれ、山梨県甲府市出身の22歳。甲府の下部組織から明大に進学。年代別の日本代表も経験。来季J2甲府への加入が内定している。1メートル78、75キロ。

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