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鹿島 神様の前で5連勝! ジーコの開幕ハットから30年…同じ名古屋相手に見せた“イズム”

[ 2023年5月15日 04:44 ]

明治安田生命J1第13節最終日   鹿島2-0名古屋 ( 2023年5月14日    国立 )

<鹿島・名古屋>前半、ゴールを決めた鹿島・鈴木は喜ぶ(右は木村主審)(撮影・西海健太郎)
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 明治安田生命J1リーグは14日、Jリーグ30周年記念マッチとして各地で5試合が行われ、J創設時の10クラブ“オリジナル10”による開幕節と同一カードが2試合実現した。鹿島はFW鈴木優磨(27)のゴールなどで名古屋に2―0で快勝し、5連勝。同一シーズンの5試合連続無失点はクラブ初となり、“常勝軍団”が上昇気流に乗ってきた。浦和はG大阪に逆転勝ちし、時を超えた雪辱を果たした。

 神様ジーコ氏が見守る一戦で鹿島の顔、鈴木が30年前の開幕節の勝利を再現した。

 一度は自身のシュートがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で無得点と判定されてから約17分後の前半29分。右CKをファーサイドで待ち構えた鈴木が頭でゴール右に流し込んで均衡を破った。支えてくれた人への感謝の意味を込め、天に右手を掲げ「これだけの環境で試合ができるのは当たり前じゃない。勝てて良かった」と汗を拭った。

 30年前、ジーコ氏がチームに植え付けた“献身、尊重、誠実”の3原則。新しい鹿島を掲げるチームにも受け継がれている。DF関川が体を張ったプレーでFWユンカーの決定機を阻止するなど、全員が献身的にプレーする“ジーコ・イズム”を体現し、クラブ初のリーグ5戦連続無失点。シーズン序盤の4連敗から一転、5連勝とV字回復した岩政大樹監督は「ここを打ち破ることでまた新しい歴史になる。彼らが乗り越えたと思うし、どんどん伸びてほしい」と期待を込めた。

 5万6020人が見守った国立でのJ30周年記念試合が、次の30年に期待を抱かせる試合にもなった。J開幕節でキャプテンマークを巻いたジーコ氏から連綿と受け継がれてきた常勝軍団の歴史。継承する生え抜きの鈴木は「この雰囲気はこれまでの鹿島の選手たちがつくり上げたもの。僕たちも壊さないように、続けていけるようにしたい」と気持ちを新たにしていた。

 ▽93年開幕節鹿島―名古屋 鹿島MFジーコが直接FK、鮮やかなボレーなど3得点を挙げてハットトリック1号。FWアルシンドも2得点して5―0で大勝した。名古屋FWリネカーは前半にネットを揺らしたが、オフサイド判定で不発だった。

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