×

4662日ぶりJのC大阪・香川 いきなり得点機演出はファンのおかげ「どれだけ大切かを感じた」

[ 2023年2月19日 06:00 ]

明治安田生命J1第1節   C大阪2-2新潟 ( 2023年2月18日    ヨドコウ )

<C大阪・新潟>後半、一時は勝ち越しとなるゴールを決め香川(中央)らに祝福されるC大阪・奥埜(左)(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 30周年を迎えた明治安田生命J1リーグにレジェンドが帰還した。各地で8試合が行われ、13年ぶりにC大阪に復帰した元日本代表MF香川真司(33)がホームの新潟戦で後半26分から出場。2010年5月15日の神戸戦(長居)以来4662日ぶりにJリーグのピッチに立つと、交代後わずか4分で一時は勝ち越しとなる得点に絡む活躍を見せた。

 ヨドコウ桜スタジアムを埋めた1万7928人が、レジェンドの復帰を祝った。昨年11月に左足を手術した影響もあってプレー時間は制限されたが、香川は得点の起点となるなど存在感を示した。1―1で迎えた後半26分、満を持して登場。見せ場はその4分後だった。華麗なスルーパスで一時は勝ち越しとなるゴールを演出すると、会場のボルテージは最高潮に達した。

 「無我夢中でやる、今日のテーマはそれだけだった。コンディション的には20~30分(の出場)と話していた中で、準備はできていた。これからもっと(状態を)上げていきたい。プレスや攻撃でもいい形がありましたけどもっとやれるというのは実感しています」

 左サイドのハーフウエーライン付近でボールを受けると、左足で回転をかけ、攻め上がったサイドバックの山中に絶妙な強さのスルーパスを通した。3人のディフェンスの虚を突く見事なコース。山中のクロスはクリアされたが、前に詰めていたMF奧埜が右足でゴールネット左を揺らし、背番号8も仲間と肩を組んで喜びを分かち合った。

 本拠のピッチは香川にとっては初体験だった。「試合が始まるまで、始まる気がなかなかしていなかった」と漏らしたが、戦う勇気を与えてくれたのは、一糸乱れぬ応援を届けてくれたサポーターだった。「自分が経験したことのない雰囲気だったので凄く驚いたし、そこでスイッチが入った。彼らの力がどれだけ大切かを感じた」。気を引き締めて臨んだ一戦で確かな一歩を刻んだ。

 シーズンはまだ始まったばかり。小菊昭雄監督も「あのプレーに彼の技術、センスが詰まっていた」と絶賛した。1週間後の25日にはアウェーで福岡との戦いが待つ。焦らず、しかし着実にコンディションを上げて勝利へ導く。 (北野 将市)

 ○…C大阪のMF香川が後半26分から途中出場。J1出場は10年5月15日の神戸戦以来4662日ぶり。13年ぶり出場は5人目で、三浦知良(07年→20年横浜FC)の4680日ぶりに次ぐブランク出場となった。

 ▼C大阪・森島寛晃社長(香川について)彼が出てきた時のサポーターを見ると“おかえり”という雰囲気が凄く出ていた。さらにチームを引っ張ってくれるだろう。次の試合が早く見たい。

続きを表示

この記事のフォト

2023年2月19日のニュース