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さらば希代のお祭り男…神戸・槙野が引退 ド派手パフォ、サポーターと熱唱…プレー以外でも魅了

[ 2022年12月25日 04:45 ]

槙野智章
Photo By スポニチ

 神戸の元日本代表DF槙野智章(35)が今季限りで現役を引退することが24日、分かった。26日にノエビアスタジアムで会見を開く予定。サッカー界の盛り上げ役を演じてきた希代のエンターテイナーは、国内外合わせて4クラブと日本代表で築いた17年のキャリアに終止符を打ち、指導者の道に進む。

 日本サッカー界を彩ったエンターテイナーが、惜しまれながらスパイクを脱ぐ。槙野がプロ17年のキャリアに終止符を打つことを決断。今後は指導者としての道を歩む方針で、26日にはノエビアスタジアムで「現役引退および槙野劇場第二章 開幕宣言会見」を行う予定だ。

 日本代表やACLなど豊富な国際舞台経験を買われ、今季浦和から神戸へ完全移籍。リーグ開幕から出場した。第2節の浦和戦では古巣相手に移籍後初得点をマーク。順調な滑り出しとなったが、シーズン終盤はベンチ要員となり、リーグ戦は16試合出場1得点にとどまった。シーズンオフには現役続行か引退かを熟考し、W杯カタール大会期間中に新しい道を選択した。

 J1通算415試合出場46得点。日本代表としては国際Aマッチ通算38試合出場4得点を記録した。

 身体能力を生かした守備力や空中戦が持ち味で、デビューシーズンとケルン(ドイツ)時代を除けば無得点に終わったシーズンはゼロ。シーズン終了後の浦和退団が決まっていた21年天皇杯決勝では試合終了間際に決勝弾を挙げ、チームを優勝とACL出場に導いた。また17年にはブラジル代表との親善試合でゴールを挙げるなど、印象に残るゴールも多い。18年W杯ロシア大会にも出場した。

 明るいキャラクターでも知られ、プレー以外でも魅了した。「魚釣り」「だるまさんが転んだ」「オーケストラ」「カーリング」など多くのゴールパフォーマンスを考案。浦和在籍時には自らが音頭を取り、勝利の凱歌「We are Diamonds」を選手全員で歌い、サポーターとの距離を縮めた。またW杯カタール大会ではABEMAのリポーターとして本田圭佑と絶妙なトークを展開し、関心度が低い層の発掘にも貢献した。

 色あせないピッチ内外で残した数々のプレーやパフォーマンス。自称“お祭り男”のサッカー人生第二幕にも注目だ。

◇槙野 智章(まきの・ともあき)1987年(昭62)5月11日生まれ、広島市西区出身の35歳。広島ジュニアユース―ユースを経て06年にトップチーム昇格。同年12月の清水戦でJ1デビューを果たした。2年目途中からレギュラー定着。11年1月にドイツ1部ケルンへ完全移籍。12年1月に浦和へ期限付き移籍し、13年から完全移籍した。在籍9年間で17年にACL優勝や2度の天皇杯制覇(18、21年)に貢献。今年、神戸に在籍した。日本代表は10年1月のイエメン戦でデビューし、国際Aマッチ通算38試合4得点。1メートル82、77キロ。妻は女優の高梨臨。

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