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神戸 17年ぶりの屈辱大敗 リーグ戦首位独走の川崎Fとの実力差歴然 収穫はMFイニエスタの復帰

[ 2020年9月3日 05:30 ]

ルヴァン杯準々決勝   神戸0-6川崎F ( 2020年9月2日    ノエスタ )

<神戸・川崎F>  後半途中から出場した神戸・イニエスタ    (撮影・成瀬 徹) 
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 準々決勝4試合が行われ、神戸は2連覇を狙う川崎Fに0―6の大敗を喫した。前半に3失点し、後半途中から右足首を痛めていた元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(36)が復帰したものの、流れは変えられなかった。新型コロナウイルスの影響で大会規模が縮小され、準々決勝、準決勝は1試合制に変更された中、タイトル奪取の夢は一夜で霧消した。

 自虐的に振り返るしかなかった。フィンク監督は淡々とした表情ながら「0―6で1回負ける方が0―1で6回負けるより良い。川崎Fは他の相手にも大差で勝っている」と強がった。とはいえ、6点差以上での黒星は03年7月26日のリーグ大分戦で喫した0―8以来の屈辱だ。しかもコロナ禍により決勝トーナメントは全て1試合制。3勝すればタイトルに手が届く中、あっさりとチャンスを逸した。

 開始早々、KOパンチを食らった。前半7分に先制点を与えると同13、21分と立て続けに失点。川崎Fのハイプレスに引っかかり、狙いとしていたボールポゼッションやビルドアップを封じられた。指揮官が「相手をゴールに招待しているようだった」と言えば、FW藤本も「やりたいことを全てやられた」とお手上げ。後半開始早々に4点目を失うと、残り時間は今後を見据えた“コンディション調整”に切り替えるしかなかった。

 DF大崎やDF酒井、DF西ら主軸をベンチに下げ、若手を投入。さらに後半25分にはMFイニエスタを8月19日のリーグ柏戦以来となるピッチに送り出し、痛めていた右足首の感触と試合勘を取り戻すことをもくろんだ。直後、イニエスタから山口へのパスミスから失点しても誰も感情の起伏を見せないなど、プレーへの集中力は欠如していた。

 リーグ戦は10位と苦しみ、ルヴァン杯タイトルも消滅。今季リーグ上位2位までに与えられる天皇杯出場も厳しい。現実的に狙えるのは10月に再開予定のACLのみ。そこに向けてチームを立て直していくしかない。
  

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2020年9月3日のニュース