プレミア名門マンチェスター“憂”…補強失敗&負傷者続出で暫定11位低迷
イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドが低迷している。6位に終わった昨季途中から就任したクラブOBのオーレグンナー・スールシャール監督(46)の下、若返りを図っているが、開幕6試合で2勝2分け2敗の勝ち点8で8位(1試合未消化の29日時点で暫定11位)とスタートダッシュに失敗。無所属の元日本代表MF本田圭佑(33)が異例の逆オファーを出した名門の現状とは――。
本田が異例のラブコールを送った。イングランド最多のリーグ優勝20回を誇るマンチェスターUに対し、27日に自身のツイッターで「オファーをくれ」。23日には英紙サンがマンチェスターUに、本田ら無所属となっている5選手の獲得を提言していた。
名門は無所属選手の緊急補強を迫られるほどの危機に陥っている。今季開幕戦はチェルシーに4―0で快勝。2得点の21歳エースFWラッシュフォード、1得点の23歳FWマルシャルを中心に、22歳MFマクトミネイ、新加入の21歳DFワンビサカら先発11人の平均年齢は24歳227日の若いチームだった。クラブによると92年のプレミアリーグ発足後クラブ最年少記録で、開幕節のリーグ20チームでも最年少。好スタートを切ったかに見えたが、その後5試合で1勝と失速し、昨季途中に解任されたモウリーニョ前監督は、22日に「悲しい現実だが、以前より悪くなっている」と、批判した。
主な原因は負傷者続出と、その穴を埋められない層の薄さだ。ラッシュフォード、マルシャル、MFポグバら主力がケガで離脱。特にFWはオフにベルギー代表ルカクとチリ代表サンチェスを放出した一方で補強はしておらず、17歳のFWグリーンウッドに頼らざるを得ない状況だ。
またスールシャール監督の手腕に疑問の声が浮上。昨季12月に暫定監督就任後、チームを一時は立て直したが、3月末に正式監督に昇格後は公式戦18試合で5勝5分け8敗と負け越しており、地元では解任論も出始めている。最後のリーグ優勝はMF香川真司が所属しファーガソン監督の最終年だった12~13年。その後6年で5回の監督交代を行い凋落(ちょうらく)した名門が、再び指揮官のクビを切るのか。それとも経験の少ないOB指揮官の若手育成に懸けるのか。このまま低迷が続けば、クラブは難しい決断を迫られそうだ。
≪本田、ミランにも「いつでも助けに」≫本田はマンチェスターUに続いてACミランにも呼び掛けた。14~17年に在籍し、セリエAで16位に低迷する古巣に対し、30日に英語でツイッターに「いつでも助けになりたいと思っている。私が必要なら連絡してくれ」と記した。マンチェスターUへの逆オファーについて、28日の英紙デーリースター(電子版)は「ファンは支持している」と報道。「契約すべき」「メンタル、フィジカルで貢献できる」などネット上の好意的な声を紹介した。
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