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川崎F 5戦目やっと初勝利!MF阿部躍動で“らしさ”戻った

[ 2019年4月1日 05:30 ]

明治安田生命J1第5節   川崎F2―0松本 ( 2019年3月31日    サンアル )

<松本・川崎F>後半19分、川崎F・阿部(左)がゴールを決め田中と喜ぶ(撮影・大塚 徹)
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 2試合が行われ、川崎Fが敵地で松本を2―0で下し、今季リーグ戦初勝利を挙げた。今季初めて先発で起用されたMF阿部浩之(29)が高い戦術眼で苦しんでいた攻撃陣にリズムを加え1―0の後半19分には今季初ゴールもマーク。5戦目でチームに待望の初勝利をもたらした。リーグ3連覇へ向け、王者がようやく目を覚ました。

 待ちに待った初勝利は“らしさ”あふれる内容でつかんだ。雪もちらつく極寒の中、川崎Fは開始から持ち前の高いボール保持率で相手を圧倒。守備陣もDF奈良が体調不良を訴え途中交代するアクシデントを乗り越え4戦ぶりに完封した。鬼木監督は「勝つことを求めた中で勝ったことが大きい」とホッとした表情をのぞかせた。

 指揮官はこの日、高さが武器の新加入FWレアンドロ・ダミアンを外し、慣れ親しんだ地上戦を選択。その中で大きな役割を果たしたのが今季初先発の阿部だ。高い戦術眼でチームに最近なかった流動性をもたらした。「外から見ていて足りないところを補おうと思っていた」。中村が「目線がそろうメンツ」と語ったように、家長も含めたV2達成時の2列目が復活したことでこれまで以上に好機を演出した。松本の反町監督は飛行機の座席に例え「川崎はエグゼクティブクラス。エコノミーの我々が勝つのは大変」と、冗談交じりに脱帽するしかなかった。

 「小さい頃からシュートが好きで、本当に練習した」。日本屈指のシュート力を誇る阿部は、貴重な2点目もマーク。チームの初白星に大きく貢献した。ケガで日本代表を負傷離脱したMF守田もフル出場。近くMF大島の復帰も予想される。高さを加える新たな布陣にも果敢に挑戦する中、苦しんでようやくつかんだ1勝。「どんどんここから勝っていきたい」と中村。史上2クラブ目の3連覇へ、王者がここから巻き返しに打って出る。

 ≪前年Vチームの開幕から初勝利まで≫昨季王者の川崎Fが今季リーグ5戦目で初勝利。前年Vチームの開幕から初勝利までのワースト記録は96年横浜Mの6戦目で、仮に敗戦なら並んでいたが今季初の完封勝利で逃れた。5試合4失点はリーグ最少失点だった昨季と同様に堅守は健在。巻き返して逆転での3連覇は十分に可能だ。

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