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GK金鎮鉉がC大阪に残留した理由…森島、西沢氏の道へ

[ 2017年1月19日 09:45 ]

今季も始動から精力的にトレーニングを積む金鎮鉉
Photo By スポニチ

 17年から再びJ1で戦うC大阪にとって、今オフ最大の“補強”と言えるだろう。昨季、代表活動期間を除く全39試合に出場した韓国代表GK金鎮鉉(キムジンヒョン=29)が、1月12日の始動から軽快な動きを見せている。複数年契約が切れるタイミングで、Kリーグ王者FCソウル、そしてJ1王者鹿島から届いた正式オファー。移籍は濃厚とみられていた。本人の思いも退団へと大きく傾いていた。

 「モチベーションの面もそうだし、自分が成長するためにはどうすればいいのか。そのためには環境を変えて、毎日、緊張感を持ってやった方がいいと思った。セレッソでも緊張感を持っているけど、一からスタートした方がいいかなと」

 韓国の東国大からC大阪に入団し、09年からプレー。プロ1年目から定位置をつかみ、昨季までの8年間、J通算265試合でC大阪のゴールを守ってきた。揺るぎない信頼を寄せられる一方で、同時にマンネリ感を抱いていたのも確かだった。韓国代表では控えに甘んじており、レベルアップの必要性を痛感していたのも事実。昇格を置き土産に移籍しようと、心の中では決めていた。

 だが、最終的には残留を決断した。昇格プレーオフ決勝が終わってから2週間、悩み、そして考え抜いた。新たに指揮を執る尹晶煥(ユンジョンファン)監督から連絡はなく、1人で考え続けて導き出した結論。残留に至った理由とは…。

 「外国人の選手が、プロ入りから引退まで同じクラブでやり続けることってあんまりないし、難しいことだと思う。自分はセレッソで8年間やってきて、将来のことも考えた。色々と考えた中で、セレッソを離れることはできなかった」

 クラブ側からは継続して推定1億円を超える年俸を提示された。誠意を十分に感じていたし、何より愛着がすべてを上回った。OBの森島寛晃氏や西沢明訓氏らと同じように、金鎮鉉もまた、C大阪のレジェンドへの道を確実に歩んでいる。 (西海 康平)

 ◆金鎮鉉(キム・ジンヒョン) 1987年(昭62)7月6日生まれ、韓国・水原市出身の29歳。東国大からC大阪に入団しJ1通算152試合出場、J2通算113試合出場。韓国代表では国際Aマッチ10試合出場。14年W杯ブラジル大会は予備登録メンバー。1メートル92、82キロ。利き足は右。

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2017年1月19日のニュース