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U―22中野 初招集でもノビノビ“地元”からリオへの第一歩だ

[ 2015年10月27日 05:30 ]

<U―22合宿>中谷(右)と競りながらもボールキープする中野

 U―22日本代表候補は26日、佐賀市内で合宿2日目の練習を行った。初招集のDF中野嘉大(22=川崎F)は、今合宿の拠点に近い佐賀東高を卒業。持ち前のドリブル突破を武器に、高校時代を過ごした思い出の地から、1月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選へ向けて道を切り開く。

 地元でサバイバルを勝ち抜く。これまで年代別代表は未経験ながら、今合宿で初招集された中野は「最初が佐賀だったから少し(チームに)入りやすいというのはある。今は候補だけど最終メンバーに選ばれるように頑張っていきたい」と端正なマスクを引き締めた。

 出身は鹿児島だが、佐賀は高校3年間を過ごした思い出深い土地だ。「(当時よりも)いろんなサッカー施設がきれいになっていて、凄くいい環境になっている」。合宿初日の練習後には見学に訪れた佐賀東の在校生からエールを送られ、この日も多くのファンから熱視線を注がれた。「応援されているのを凄く感じる。見に来てくれる(県内の)選手や監督もいるので、自分のプレーでいい影響を与えられるようにしたい」。22歳の責任感はより強くなった。

 川崎Fでは8月にリーグ戦デビューを果たし、9月から左ウイングバックに定着。今月4日のG大阪戦で初ゴールを決めた。この日の練習では左MFとして正確なボールタッチを見せた。手倉森ジャパンの左サイドは、チーム最多の13得点を挙げている中島翔哉(FC東京)や既にA代表デビューしているFW南野拓実(ザルツブルク)などがひしめく激戦区。それでも「自分は一人で局面を変えるドリブルを持っている。それを試合でしっかり出していきたい」と自信をにじませる。「代表に来て欲が出るというか、もっと上に行きたいという思いが出てきた。レギュラーを獲りたい」。まずは27日、福岡大との練習試合で結果を出して、リオへの足掛かりをつかむ。

 ◆中野 嘉大(なかの・よしひろ)1993年(平5)2月24日生まれ、鹿児島県出身の22歳。佐賀東、筑波大を経て今季から川崎Fに加入。8月22日の湘南戦でリーグ初出場し、今月4日のG大阪戦で初ゴール。前節まで8試合1得点。1メートル76、66キロ。利き足は右。

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2015年10月27日のニュース